2010-01-27

線形代数III演習(第6回)

今日は、主に、ベクトルの線形独立性や線形従属性に関する問題を扱いました。

線形代数は、今日、この演習の時間よりも前に、講義の時間がありますが、学生さんの講義ノートを見せてもらうと、教科書のようにびっしりと書かれています。しかし、教科書のどの辺をやっているかはよくわかっていない人がいるようです。

とりあえず、板書をちゃんと写してみてはいるが、写すのが精一杯で、その中身の理解まで至っているか、疑問な人も多いようです。まず手始めに、今日の板書が教科書のどこを指すのかを探すだけでも、線形代数の中で自分の現在位置を知る手がかりになるはずですから、そのようなところから復習を始めるのも一つの手ではないかと思います。

その上で、今日は、教科書の読み方の一例として、ベクトル空間の基底を「延長」できるという定理の証明を読んでみたかったのですが、時間切れでした^^;というわけで、これはまた次回。

微積分演習(第24回)

前々回、前回と、関数の極限値に関する問題の解答が未完成だった学生さんが、3度目の挑戦で、今日はちゃんと解答を完成させることができました。よかったと思います。

その他、今日、主に扱った問題は、実数の連続性に関する問題でした。今やっている内容を実感するのはなかなか難しいかもしれませんが、頑張ってほしいと思います。

来週はもう2月で、試験までの授業回数もあと3回です。

2010-01-25

数理科学II(第22回)

今日の授業では、Berlekampの因数分解の最後ということで、f-reducing polynomialから実際に与えられた多項式の既約因子を計算する際の説明を補足し、計算例を提示しました。

次回からは、Hensel構成による整係数1変数多項式の因数分解の話題に入ります。今日はその導入をちょろっと話しましたが、授業はあと4回程で収める予定なので、なるべく話が収まるようにしたいと思います。

計算機演習(第4回)

今日の授業では、グラム・シュミットの直交化法の計算をやりました。

そして、今回のレポート課題のメインのお題は、グラム・シュミットの直交化法に基づく行列のQR分解で、例年、多くの学生が「上三角行列Rをどのように計算するか」で悩みます。禁じ手は、連立1次方程式の解法、逆行列の計算、直交行列Qの転置行列の利用、もしくはこれらと同値の行為です。

こうなると、グラム・シュミットの直交化法がRの各要素に結びつくことに気づく必要があるのですが、それが自明、もしくは自明に近い程明らかとすぐに見抜く学生は、過去の授業においてもほとんどいませんでした(数名ですが、いたことも確かです)。それでも、ほとんどの学生さん達は、最終的にはこのことを理解してレポートを出していますので、今年も頑張ってほしいと思います。

それから、先日集めた第1回レポートから、採点を始めましたが、学生さん達の感想の中に、「○○の方法がわからなかった」といったものも見られました。

授業に対する意見はなるべく今後の授業改善に役立てたいと思いますが、(周りに質問したりして)自分で解決可能な問題については、自分から動く積極性も身につけてほしいということを、授業の際に、学生に話しました。

2010-01-20

線形代数III演習(第5回)

今日の演習では、ベクトル空間の定義に基づく公式の証明や、線形結合に関する問題をやりました。

講義の方は、もうちょっと進んでいて、基底や次元、基底の延長などに入っているようですが、学生の反応は、まだ雲をつかむような雰囲気のようです。なるべく具体例などで頭の中に実体をイメージしながら学習を進められるよう、授業中も心がけていきたいと思います。

微積分演習(第23回)

今年に入ってから、微積分演習はこれが2回目ですが、講義の方は、昨日が月曜日の授業だったので、今年に入ってからはまだ先週の1回のみのようです。

そんな感じで、講義の方も、そろそろ実数の連続性に関する話をやりつつあるので、演習問題の方も、今日は、実数の連続性に関する問題をプリントにして配りました。

今日の授業では、関数の極限値に関して、教科書に載っていた定理の証明問題をやりましたが、証明はあと一歩・・・といった感じです。

発表している学生さんは頑張っているのはよくわかるのですが、いくつか浮かんだアイデアを持ちながら、それらを調べ尽くす、というところまではまだ到達していない模様です。そういった「調べ尽くす」ための時間というのは、今が貴重なチャンスだと思うので、ぜひ徹底的に取り組んでもらいたいと思います。

来週、進展が見られるよう、お互い頑張りたいものですね。

2010-01-19

数理科学II(第21回)

大学院の授業も今年は今日からです。

今日は、これまでに行ったBerlekampの算法を一通り復習した上で、行列(で定義される線形写像)の零空間の基底の計算について説明しました。その後に、Berlekampの算法の計算例をやりたかったのですが、零空間の基底の計算で時間になりました。

というわけで、計算例については来週またということになります。この授業も残すところあと5、6回ですが、なるべく行けるところまで行きましょう。

計算機演習(第3回)

今年の計算機演習の授業は今日からです。

前回のレポートは今日が締切ですが、多くの人達がすでに提出したようで、大体順調のようです。

今日と来週の2回で、線形代数のテーマを扱います。今日は、主に行列の対角化の計算です。次回はグラム・シュミットの直交化法を扱う予定です。

パソコンの操作はほぼ問題ないようで、静かに授業が進んでいますが、たまに、何だかわけのわからない操作とともに、レポートの解答が消えてしまったという人もいるようです。大変だと思いますが、将来もっと大きな失敗の予防につながるよう、ファイルをこまめに保存するとか、バックアップを取るとかいった対策を確認してほしいと思います。

2010-01-13

線形代数III演習(第4回)

今週の線形代数演習も、先週に引き続き、ベクトル空間上の線形写像の像 (image) や核 (kernel) の計算、線形独立/線形従属に関する問題を扱いました。

演習問題を解こうとして、しばしば、新しい記法を目にすると尻込みしそうになりますが、記号の定義をよく確かめた上で問題の内容をよく考えてみると、内容は大して難しくない場合もありますので、ぜひ、よく勉強して確かめてほしいと思います。

講義の方は基底等の話題に入っているようですので、演習問題の方も徐々に追いつきたいと思います。

微積分演習(第22回)

今日の演習では、先週に引き続き、関数の極限値(収束や発散などの証明)の問題をやりました。

なかなか大変なところだと思いますが、それなりに頑張っている人は頑張っているようです。解答に不備があったりして、保留になった問題もありましたが、また来週に向けて頑張ってほしいと思います。

2010-01-06

微積分演習(第21回)/線形代数III演習(第3回)

今日から新年の授業が始まりました。早速気を引き締めて・・・といきたかったのですが、急な業務で、4限の微積分演習は急遽自習、5限の線形代数演習の途中からの授業となりました。学生の皆さんには、新年早々、ご迷惑をおかけしました。

というわけで、板書もしてもらったので、線形代数演習の時間に、微積分演習の授業となりました。板書の問題はちょうど関数の極限値、ε-δ論法による証明問題で、まだ戸惑いのある人もかなりいるようです。そこで、説明をいろいろしたところ、時間切れとなってしまい、他の問題が残ってしまいました。

来週は時間をフルに取れるはずですので、まずは今日残った問題から、取り組みたいと思います。