2021-12-03

チームのInstagramとwebサイトを作ってみた

数学類の4年生も1月の卒業研究発表会を控え、卒研モードに入りつつあると思います。あ、今年は対面かオンラインかは未定ですが、とにかくリアルタイムでの卒業研究発表会が2年ぶりに開かれることになりました。(昨年度(今年)はコロナ禍で、卒研資料を配布するだけのオンデマンドの発表会でした。)

そんな感じでわがチームも卒研発表の資料をまとめ始めましたが、今年はこれと並行して、LEGOのロボットをパソコン+数式処理で動かしてみよう、という実験を並行して始めています。

ロボットは数年前の先輩達が組み上げていたのですが、本格的な制御は初めてのことですので、一同(私も)勉強をしながら始めたところです。すべてが初めての経験ですので、この様子をチームから情報発信するのはどうかな、と思い、その方法4年生のメンバーに相談したところ、Instagramを使ってみようということになりました。

チームのInstagramアカウントを作るために下調べをしてみると、webサイトもあった方がよいとかということで、(ついでに)webサイトも開設しました。今は本当に看板程度のものですし、インフラもwikiを使っているので、見てくれも洗練されているというわけではありませんが、これから内容を増やしていきたいと思います。

ひとまず、初投稿は数日前の実験の様子となりました。今後もお見知り置きのほど、よろしくお願いいたします。

Team SNAC Tsukuba: https://www.math.tsukuba.ac.jp/~snac/

Instagram: https://www.instagram.com/teamsnactsukuba/

2021-02-08

計算機数学 (2020) 第15回

今回は、前回から説明している同時因子分離分解の中で、係数体が奇標数の場合に、ある条件下で無作為に与えられた多項式が分離多項式になる確率に関する補題を証明しました。

その後、係数体が偶標数の場合に成り立つ同様の補題を証明し、同時因子分離分解のアルゴリズムを提示した上で、計算量の見積もりを行いました。

今学期の授業内容はここまでです。今学期は、1変数多項式の最大公約子 (GCD) 計算と、有限体上の1変数多項式の因数分解のアルゴリズムを紹介しました。この話は、一意分解整域上の1変数多項式の因数分解へとつながっていくわけですが、この辺の話題はまた機会がありましたら別の授業などで触れることにしたいと思います。

2021-02-01

計算機数学 (2020) 第14回

今回から、有限体上の1変数多項式の因数分解を行うもう一つの手法として、因子次数分離分解 (Distinct Degree Factorization) と同次因子分離分解 (Equal Degree Factorization) を組み合わせたアルゴリズムの解説に入りました。

今回は、因子次数分離分解の手法を説明し、同次因子分離分解の中で、係数体が奇標数の場合に、ある条件下で無作為に与えられた多項式が分離多項式になる確率に関する補題を紹介するところまで進みました。

次回(最終回)は、今回提示した補題の証明を行い、引き続いて係数体が偶標数の場合の分離多項式の探索について紹介します。

2021-01-25

計算機数学 (2020) 第13回

今回は、前半で、f-簡約多項式と f を使って f の既約因子を分離する方法について説明しました。後半では、その分離のために用いる多項式を早く見つけるために、f-簡約多項式の最小多項式を用いる方法について説明しました。

Berlekamp の因数分解のアルゴリズムの説明は今回で終わりましたので、この授業の残り2回で、有限体上の1変数多項式の因数分解のもう一つのアルゴリズムとして知られる、カンターとザッセンバウスによるアルゴリズムを紹介する予定です。

2021-01-13

計算機数学 (2020) 第12回

今回は、まず前回の授業に引き続き、f-簡約多項式の個数と f の既約因子の個数の関係について調べました。その後、f-簡約多項式を求める方法として、ある行列で定まる線形写像の零空間の基底を求めることによる方法を紹介しました。

次回は、f-簡約多項式から f の既約因子を求める方法に関する議論から始めたいと思います。