2018-01-31

線形代数II (2017) 第13回:行列の対角化

今回は、まず、前回の授業の補足説明を行いました。1つは、線形写像の表現行列に関する内容で、基底の変換行列と、ベクトルの成分表示の変換の関係について、より詳しく説明しました。もう1つは、グラム・シュミットの直交化法の説明を一部補足しました。

今回の授業内容としては、正方行列の対角化ということで、行列の固有値と固有ベクトルについて復習したのち、行列の固有空間の次元が行列の次元に等しい場合に、固有ベクトルを並べた行列を用いることで、固有値を対角成分にもつ対角行列に変換できることを示しました。

次回は、この授業の最後の講義になりますが、正方行列が対角化可能なための条件と、その他の補足事項について説明する予定です。

授業サポートページ: https://www.math.tsukuba.ac.jp/~terui/la2-2017

2018-01-30

数理科学IIB(第12回)

今回は、前回の1変数多項式のHensel構成の話を受けて、整数係数1変数多項式の因数分解全体の方法について説明しました。主な説明箇所は、Hensel構成の繰り返しの回数を、与えられた多項式の因子の係数の絶対値の上界から見積もる部分でした。

来週はプレ発表会の聴講のため、教室での授業は今回で終了となります。春学期から進めてきたこの授業ですが、計算機代数への理解が深まれば幸いです。授業中は、スライドや資料の内容について、多くの指摘をいただき、資料の改善に役立ちました。感謝いたします。参加者の皆さんの今後のご活躍をお祈りします。

2018-01-24

線形代数II (2017) 第12回:計量ベクトル空間

今回は、ベクトルの内積と計量ベクトル空間を導入し、内積について説明しました。そして、正規直交基底について説明し、それを求める方法として「グラム・シュミットの直交化法」を紹介しました。

次回は、行列の固有値と固有ベクトルの復習を行い、行列の対角化との関連について説明する予定です。

授業サポートページ: https://www.math.tsukuba.ac.jp/~terui/la2-2017

2018-01-23

数理科学IIB(第11回)

今回から、整数係数1変数多項式の因数分解のアルゴリズムの話題に入りました。今回は、1変数多項式のHensel構成のアルゴリズムについて説明しました。

次回は、Hensel構成を踏まえた、因数分解のアルゴリズム全体を解説します。

2018-01-10

線形代数II (2017) 第11回:線型写像の表現行列と基底の変換

今回は、前回の最後に説明した「線形写像の表現行列」を復習したのち、基底の変換によって線形写像の表現行列がどのように変化するかについて説明しました。そして、線形写像と次元に関する性質をいくつか紹介し、中でも重要なものの一つである「次元定理」についても説明しました。

次回は、計量ベクトル空間の話題に進む予定です。

授業サポートページ: https://www.math.tsukuba.ac.jp/~terui/la2-2017