今日の授業では、f-reducing polynomialの計算の部分を説明しました。ここが因数分解の計算の肝になる部分ですので、ここの部分を説明して一段落、といった感じです。
次回はまた時間が開いて1月19日ですが、零空間の基底の計算や、算法の正当性に関する説明になると思います。Berlekampの算法はたぶん次回で終わりになると思いますが、うまくまとめたいと思います。
お気楽さんすう屋さんateruiの小技とお知らせのまとめです。
"easy arithmetician" aterui's spot for tips and announcements.
今日の授業では、f-reducing polynomialの計算の部分を説明しました。ここが因数分解の計算の肝になる部分ですので、ここの部分を説明して一段落、といった感じです。
次回はまた時間が開いて1月19日ですが、零空間の基底の計算や、算法の正当性に関する説明になると思います。Berlekampの算法はたぶん次回で終わりになると思いますが、うまくまとめたいと思います。
今日から、端末を使った計算機演習の授業が始まりました。
今日のところは、e-ラーニングシステムの使い方や、数式処理システムMathematicaの起動など、基本的な部分の説明が大半でした。次回はまた時間が開いて1月19日ですが、とりあえず今回のレポート課題をがんばってもらいたいと思います。
ところで、端末室の設備ですが、端末のリプレースに合わせ、液晶プロジェクタとワイヤレスマイクがついたようです。念のため、音響設備を借りて持参したのですが、助かりました。これで授業中の画面の投影と、しゃべりの部分については楽になりそうです。
線形代数演習も、今日から、3学期の実質的な授業が始まりました。
先週配布した演習問題の題材のうち、部分空間と線形写像の像 (image)、核 (kernel) は、今日の講義でやったばかりなので、まだよくつかめていない人もいるかもしれません。今日の授業では、新しい題材に対して、具体例を考えることと、数学的な論述を繰り返し復習することをすすめました。
早いもので、今年の授業も終わりです。履修者の多くは、今年大学に入学した人達なので、今年はそういう面で転機の年だった人もいるかもしれませんが、新年も、学生さん達によってよい年になることを願っています。
今日から、3学期の実質的な授業に入りました。が、出足(=問題発表)はまだ慎重(=少数)のようです。演習問題には、ε-δ法のとっかかりになるような、易しいものもあるので、ぜひ積極的に解いてもらいたいと思います。
来週は私の出張で休講です。となると、次の授業は来年になります。ということで、今日は、新たに「関数の極限値」に関する演習問題も配りました。関数の極限値については、昨日の講義でやったそうですので、タイムリーでした。これで、先週配布したプリントを解き終えた学生さんもネタには困らないでしょうか・・・!?
また来年、学生さん達とよい授業を展開できればと思います。
今日から3学期の授業です。今日は、f-reducing polynomialの存在に関する議論で、中国剰余定理について説明しました。
次回は、f-reducing polynomialの計算の話題になると思います。
今日から、3学期の授業「計算機演習」の始まりです。
この授業は、数学類の2年生が主な対象ですが、毎年、物理など、他の学類の人もちらほらみられます。内容は数式処理システムMathematicaの初歩で、Mathematicaを使った線形代数や微積分の計算、プログラミングの入門といった内容を扱います。
今日はガイダンスで、Mathematicaの紹介や、単位の取り方などについて説明しました。来週は出張で休講になるので、実際の授業は再来週からです。
線形代数演習の方は、3学期、これまでの微積分演習と同じクラスを担当することになりました。よろしくお願いします。
今日は、講義で、数ベクトル空間の定義、数ベクトル空間の線形写像、行列が線形写像を与えることなどをやったようですが、学生さんからは、これまでの計算中心の授業からいきなり抽象的になった、との声が聞かれました。
今日の講義の範囲では、今回用意してきた演習問題を特にはまだちょっと早そうですが、来週以降、問題が解かれることを期待します。
今日から3学期の授業に入りました。
微積分の授業は、ε-δ論法に入るので、今日はとりあえず最初の演習問題をプリントで配りましたが、授業が終わるまで、先週の期末試験のように、静けさの中、各自問題に取り組んでいました。
来週からは、今日勉強した問題が多数板書されることを期待します。
微積分演習、線形代数II演習とも、無事、2学期の期末試験が終わりました。
1学期の期末試験の際に書き忘れましたが、今年度から、答案用紙が、これまでのB4に加えてA4の用紙も加わったので、1学期、2学期と、A4の答案用紙を使いました。
A4の答案用紙はB4に比べて小さいので扱いやすいですが、小さくなった分、答案の書ける面積も減っていますから、使う枚数は増えます。これまでは、例えば問題数が4問の試験に対し、B4の答案用紙はデフォルトで2枚配っていましたが、A4になると、1問1枚ずつが切りがよいということで、配る枚数は4枚になります。ちょっと重たくなりますが、大きさの面ではかさばらなくなりますから、大きさの便利さをとることにしましょう。
これから採点しますが、学生さん達には3学期も頑張ってほしいと思います。
今日は、先週に引き続き、Cramerの公式、固有値・固有ベクトルの計算問題を中心にやりました。
この授業では、幸い、発表がたくさんあったので、発表回数を補うレポートを今日出題しましたが、あまり需要は多くないのではないかと思われます。来週は期末試験ですので、頑張って準備してほしいと思います。
ところで、今日は、授業中の質問に回っていて、同郷の学生さんと「バンカラ」の話に花が咲きました。幣衣破帽の応援団とか応援歌練習とか、入学式の直後に行われる対面式では、校歌と応援歌の紹介があるのですが、学校によって、新入生が正座するところや起立のまま目をつぶるところの違いなど、いろいろ話題には事欠きません。東北のバンカラはまだ健在みたいですね。以上、雑談でした。
今日の授業では、(多重)積分の性質に関する問題と、積分順序の変更の問題をやりました。
2学期の授業は今日までで、来週は期末試験です。2学期は問題が難しくなったためか、発表の回数が1学期よりやや少なくなったように見えます。発表回数を補うレポート課題も出しましたので、来週に向けて頑張ってほしいと思います。
今日は2週間ぶりの授業でしたが、今日は、Cramerの公式から始めて、行列の固有多項式、固有値、固有ベクトルに関する問題を扱いました。
通常の授業は来週までで、再来週は期末試験ですので、なるべく来週中にたくさん問題を解ければと思います。
ところで、今日、教室内を回っていると、ドロップとおぼしき缶を発見。学生さんに聞いたところ「上州まんじゅうの飴」とのことで、「味はホントに(上州まんじゅうに)似てるんですよ」とのことでした。「先生もどうですか?」と聞かれたので「じゃ、授業が終わったら」ということで、再び黒板に戻りました。
その後、授業の終わりの方になって、その学生さんは帰ってしまったので、飴を食べるチャンスを逸して残念、と思ったのですが、授業が終ったところで、友達が、ティッシュペーパーに包んだ飴を届けてくれました。忘れてなかったんだ、と嬉しい思いで飴を食べてみると、たしかにまんじゅうの味がしました。なかなかおいしかったです。飴を忘れずとっておいてくれた学生さんに感謝、の授業でした。
今日は2週間ぶりの授業でしたが、ようやく多重積分の問題を解きにかかりました。
来週で2学期の授業は終わりで、再来週は期末試験なので、来週までになるべく多くの問題が解ければと思います。
今日は、2学期最後の授業ということで、Fermatの小定理から始めて、因数分解に使うf-reducing polynomialの話までやりました。次回以降、因数分解の具体的な手順に入っていきたいと思います。
あと、今日は、先月出題した2学期分のレポートの締切もありました。これから採点したいと思います。
今日は、前回最後にやった無平方分解の計算例を示した後、有限体上の因数分解に入りました。
有限体上の因数分解にはいくつかの算法がありますが、今回はBerlekampによる算法を扱います。まずは有限体の諸概念の定義を復習し、有限体上の多項式の計算例を示しました。
次回は2学期最後の授業ですが、次回辺りまでかけて因数分解のための準備になると思います。
今日の授業では、主にCramerの公式に関連する問題をやりました。
講義の方は、今日、固有多項式と固有ベクトルをやったそうですので、次回は演習も固有多項式と固有ベクトルの演習問題を扱いたいと思います。期末試験前の授業回数があと2回ですので、なるべく履修範囲がカバーできるようにしたいと思います。
今日の授業では、陰関数の微分と、条件付極値問題(Lagrangeの未定乗数法)をやりました。
条件付極値問題では、一般の極値問題との違いをまだ明確に理解していない人もいると思われるので、引き続き復習が必要です。頑張りましょう。
偏微分の演習問題も若干残っていますが、11月へ向けて、重積分の問題も解く必要があるので、今日は重積分の演習問題も配りました。また、来週11月4日は火曜日の振替授業で、期末試験前の授業はこれであと2回になったので、残った問題もなるべく解けるよう期待します。
授業は、今日から「多項式の因数分解」に入りました。今日は、因数分解のアウトラインを説明の後、無平方分解の説明をしました。
無平方分解の計算法の部分が、時間の都合でちょっと急ぎ足になったので、次回、計算とともに復習したいと思います。
今日は、行列式の計算と、余因子展開や余因子の性質に関する問題を取り上げました。
これで、これまでに配った演習問題はあらかた解き終えたことと、講義の方はクラーメルの公式まで進んだとのことで、授業の後半に新しい演習問題を配りました。来週以降は、これまでに残っている問題を片付けつつ、今日配った問題も取り上げたいと思います。
今回は、極値の計算(極値判定)の問題と、陰関数の導関数の計算を取り上げました。
講義の方は多重積分に入ったとのことで、演習もそろそろ偏微分に区切りをつけたいところですが、まだ若干やるべき問題が残っているので、頑張りたいと思います。
前回の授業が木曜日だったので、また通常通り月曜日に授業となると、少々あわただしい感じがします。
今回は、これまでの内容に関するレポート課題を出しました。たぶんこれが2学期の成績評価の主要な資料になるので、頑張って提出してほしいと思います。
今回のレポート課題を解くにあたっては、多項式の計算が面倒なので、適当な数式処理システムの利用を勧めています。そのため、数式処理システムMathematicaを使って、多項式の計算を行うデモンストレーションを行いました。
残りの時間では、主に数式処理システムから見た数式処理の歴史を簡単に(といっても思ったより時間がかかりましたが)説明し、最後に、最近注目を集めている数式処理システムSage (http://www.sagemath.org/) を紹介しました。
次回からは、次のテーマである、多項式の因数分解の話に入りたいと思います。
なお、私の工房のホームページの中に、この授業のページを作りました。
http://www.math.tsukuba.ac.jp/~terui/ms2-2009
レポート課題のPDFファイルがダウンロードできます。Mathematicaのノートブックファイルは、使っているシステム(Dokuwiki)の都合でまだアップロードできていませんが、じきにやりたいと思います。
今日は木曜日ですが、体育の日の振替で、月曜日の授業になりました。
今日の授業では、部分終結式PRS算法を一通り説明し、春から続けてきた多項式GCDの計算に関する話が一段落しました。
次回は、数式処理システム等を含め、ここまでの話題に関連する話を若干する予定です。
今日の授業では、接平面と法線の方程式を求める問題を取り上げ、比較的時間をかけて説明しました。接平面や法線の計算の考え方は、線形代数のよい復習になると思います。
今日のもう1問は、楕円体(球をある軸に沿って引き延ばしたような、ラグビーボールのような立体)に内接する直方体で、体積が最大になるものを求める問題でした。こちらは関数の極値問題の典型的な例で、内接する直方体を式(関数)でどう表すかと、その極値の計算になります。
そんなわけで、今日は2問(実質、前半の1問)に授業時間いっぱいをかけました。講義の方は、多重積分に入ったとのことですが、演習の方は、陰関数の微分など、微分の方でまだやることがあります。頑張りましょう。
今日も、行列式と余因子関連の計算を中心にやりました。
用意していた演習問題も、主な部分はほとんど解かれてしまったので、新しい問題を用意する必要がありそうです。ただ、難しい問題はいくつか残っているようですので、ぜひこちらにもチャレンジしてほしいと思います。
今日の微積分演習は、偏微分の計算が中心でしたが、どちらかというと、発表は少なく、自習や質問がメインの時間になったと思います。
たまにはこういう時間があるのもよいでしょう。学園祭も控えていますし、出番がある人は頑張ってほしいと思います。
先週配布の演習問題もだいぶ解かれたので、今日も新しい問題を持って行きました。
今日は余因子展開の計算が中心でしたが、ここ数回続いた問題の取り合いは一段落したようです。次回は、引き続き、行列式や余因子の計算が中心になると思います。
今日の授業では、Collinsの縮小 (reduced) PRS算法の説明をしました。
次回、部分終結式PRS算法の説明をやって、このセクションの区切りにできると思いますが、どうなるでしょうか。頑張りましょう。
前回の授業から3週間空いた上、前回配った演習問題はあっという間にかなり解かれたので、今日も新しい問題を持って行きましたが、皆さん意欲が高いようで、今日の問題もあっという間に解かれました。
今日は主に3次の行列式の計算をやりましたが、これに関連して、行列式の定義に関する質問もありましたので、こちらも補足説明をしました。
授業前は、今日配る問題で次回まで持つかな〜と思ったのですが、いざ授業を終えたらそうでもなさそうなので、来週も追加問題の用意を検討しようかと思います。
前回の授業から3週間空きましたが、今日は主に、(多変数)関数の連続性や、偏微分の計算の問題を解いてもらいました。
関数の連続性の問題では、実2変数の有理関数を極座標表示することにより、原点付近での関数の振る舞いを直感的に見る計算を行いましたが、やはり慣れないと難しい人もいるようです。頭を使う必要がありますね。
今週、講義の方は、Taylor展開などへ進んだそうですので、演習も次回は前進できるとよいと思います。
今回は、ちょっとしたバッチ処理の小技です(備忘録を兼ねて)。
ある仕事のファイルを、lzhアーカイブでもらいました。手元の環境がMacなので、StuffIt Expanderで解凍したところ、解凍されて出てきたファイルが
資料¥sample1.tex 資料¥sample2.tex ...というように、以前所属していたディレクトリの名前とおぼしき文字列が、すべてのファイル名の先頭についていました。
今回はこれらのファイル名から、先頭の"資料¥"を取り除いて
sample1.tex sample2.tex ...としたいわけです。
解決策はいくつもあると思います。今回は C shell (tcsh) & awk でやってみました。
foreach i ( 資料* ) foreach? mv $i echo $i | awk '{sub(/資料¥/,""); print $1}' foreach? end(なお、第2行と第3行の"foreach?"はtcshのプロンプトなので、入力はしません)
これで、今回の作業は終了・・・かと思いきや、変換後のファイル名をよく見ると、"報告書¥"で始まるファイルがいくつかあります。これらのファイルは「報告書」というサブディレクトリの中に入っていたのでしょうか。
これらに対しては、まず「報告書」に対応するサブディレクトリを作り(今回、名前を"report"としましょう)、そこへ移動します。
mkdir report mv 報告書* report/その後、報告書のディレクトリへ移って、上と同じ要領でファイル名を変換しましょう。
cd report/ foreach i ( 報告書* ) foreach? mv $i `echo $i | awk '{sub(/報告書¥/,""); print $1}'` foreach? endこれでめでたくファイル名の変換が完了です。
今回は、この方法を学んで作業し、記録したので少々時間をとりましたが、バッチ処理だと(処理を正確に組む限り)手作業のような間違いは起こらないし、面倒もないので(これ重要!)、精神的には気持ちよいものです。今後はもっと手早く作業を済ませられるようになるともっとよいのですが・・・
先週の授業から週明けですぐ授業で、ちょっと慌ただしいですが、今日は「部分終結式の基本定理」の証明を何とか時間内に済ませました。
講義ノートのページ数はいつもの授業の半分程度ですが、定理には細かいインデックスが多く、板書もそれを写すのにもいつもより時間がかかるようです。所々、インデックスや符号の書き間違いがあり、学生さん達には失礼しました。指摘に感謝します。
次回は「部分終結式の基本定理」をもとに、多項式剰余列の係数膨張を抑える算法を紹介し、多項式のGCDや多項式剰余列の話のまとめとしたいと思います。
9月の連休も明けたところで、今日は木曜日ですが、月曜がよく休みになるため、今日は月曜日の授業とのことです。
というわけで、今日は、前回の補題の証明の残りと、もう1つの補題の証明をやりました。次回はようやく部分終結式の基本定理の証明に入ります。
が、今日の出席者は半分程度でしたので、次回、もしかしたら今回の復習をやるかもしれません。
前回、レポート課題として、この授業で単位をとるための「必要条件」「十分条件」について、答えてもらいました。
この課題は、例年、1年生の授業で出題するものですが、今回のクラスは成績がよく、全体の約半分の人が、必要条件と十分条件の両方を正しく答えていました。
2学期の履修範囲は行列式ということで、今日は、置換の計算をやりましたが、学生さん達は概して積極的で、先週配った演習問題のほとんどを解いてしまいました。
来週は出張、再来週は連休で、次回の授業は9月30日です。ネタがちょっと足りなくなった形ですが、教科書の演習問題も範囲に含まれますので、次回も多数の解答に期待します。
今日の微積分演習では、主に、集合論で用いられる、内点や境界点、開集合、閉集合といった概念を中心に問題を解きました。
この話題、教科書では、多変数関数を導入する時点で説明があります。今はそれ程必要ではないかもしれませんが、数学類として、いずれは必ず使う概念ですので、早いうちに慣れておくのもいいだろうと思います。
来週は出張、再来週は連休で、次回の授業は9月30日になりますので、今日の部分の残りの問題はレポート課題にしました。当初、集積点は講義でやらなかったとのことで、集積点は必修課題から外そうかとも思いましたが、結構ちゃんと問題を解けそうだったので、集積点も必修としました。学生さん達の頑張りに期待したいと思います。
2学期の授業が始まりました。今日は、夏休み明けでしたので、夏休み中に行った国際会議の紹介などもして、授業に入りました。
1学期に部分終結式の基本定理の手前で終わったので、今日はその手前の補題の1つ目からでしたが、この補題の途中で終わりました。次週、定理まで行けるでしょうか。頑張りたいと思います。
今日から、2学期の間だけ、物理学類の線形代数演習を担当することになりました。
今日はガイダンスが主でした。学務システムの履修者数を見て、資料を25部程持って行きましたが、実際の履修者数は30人以上いて、資料が足りなくなりました。読みが甘かった(昨年も物理学類を担当したので、そのとき30人以上いたのを知っていたのです)。とりあえず、資料を何人かで見てもらって何とかしのぎました。やはり物理は30人以上見込んでおく必要がありそうです。
教室が広くて、教室後部の黒板までの距離が遠いので、板書や添削に困らないか、不安ではありますが、まぁ、その時になったら何とかしましょう。来週からが楽しみです。
9月から2学期ということで、微積分演習の授業も始まりました。
教室に入ってまずびっくりしたのが、黒板が新しくなっていたこと。正面の黒板が、大教室のような2段組みの黒板になっていました。単純に考えて面積が2倍。これからの授業で、板書で埋まることを期待します。
今日は、前の学期末に提出されたレポートを返却し、期末試験の講評などを行いました。基本的に、授業のやり方は1学期と同じです。
授業内容は、多変数関数の微分に入りましたが、最初は、集合論の初歩(内点、外点、境界点、開集合、閉集合など)の内容です。今すぐでなくてもよいのかもしれませんが、いずれ必要になる内容なので、まずは、問題を解く中でこれらの概念に親しんでいければと思います。
ひとまずは、来週からの学生さん達の板書に期待です。
ついに、というか、ようやく、ですが、工房(=大学)のホームページを公開しました。
ここに至る状況はいろいろありましたが、とりあえずは、工作(=研究)の成果の発信です。研究内容については、できるだけ、日本語と英語で同じ内容を作りました。
というわけで、まずはご高覧いただければ幸いです。あと、内容は、時間の都合で、やはりプロ向けの書き方になっていると思います。ご質問等ございましたら「お気楽に」お寄せ下さいませ。
easy arithmetician / atelier aterui
http://www.math.tsukuba.ac.jp/~terui/
来週から、1週間半程、出張で仕事場を留守にします。国際会議への出席です。
期末試験の採点も何とかやり、1学期の成績を評価しました。
期末試験は、皆さんそれぞれ頑張ったと思いますが、論述問題で、1つ1つの事実をきちんと確認しながら先へ行くという点で詰めの甘い答案が結構ありました。ということは、これは授業の中でもっとこういう指導も必要だということでもあります。たしかに、1学期はどちらかというと計算が中心だったという面もありますので、これは指導する私の側の課題でもあります。
成績については、試験の得点に、これまでの授業での発表や、レポートの得点を加えて評価しましたが、試験の内容から見て、もうちょっと頑張ってほしいという人も見受けられました。ですので、落とした人はいませんでしたが、成績はA, B, Cとほぼ均等に分かれることになりました。といっても、Cの人もあと少しなので、休み明けはぜひ頑張ってもらいたいと思います。
試験の際に、1学期の授業の感想を書いてもらいましたが、授業のやりかたはおおむね好評だったようで、ホッとしました。また2学期も、お互いよい授業にできればと思います。
今年度、私も担当させてもらった数学特別講義Iの授業資料を一般に公開する「オープンコースウェア」のwebサイトがオープンしました。
オープンコースウェアは、大学や大学院などの正規の授業の情報を無償で公開し、「知」の公開の一つとして社会貢献していくことをねらいとした取り組みです(詳細は日本オープンコースウェア・コンソーシアム http://www.jocw.jp/index_j.htm 等をご参照下さい)。筑波大学でも、オープンコースウェアを提供するwebサイトを開設しています(http://ocw.tsukuba.ac.jp/)。
今回の「数学特別講義I」については、もともと、私が個人的に授業資料や授業風景を公開するつもりでおりましたが、この授業には多数の先生方がかかわっているため、世話人の先生に協力していただきながら、授業全体の概要もまとめて公開したものです。今回ご協力いただいた世話人の先生に感謝申し上げます。
というわけで、私の授業の概要と、講義に用いたプレゼンテーションのスライドも、オープンコースウェアに掲載しましたので、ぜひご覧下さい。なお、以前このブログに掲載した授業のスライドも引き続きご覧いただけます。
昨日、質問にやってきた元気な学生さん達が、今日も質問に来ました。
今日は主に線形代数の問題で、質問・・・というよりは、自分たちでディスカッションを重ねているようでした(ようでした、というのは、私も別の用があり、中座したので)。
いよいよ明日がテストなので、頑張ってほしいと思います。
試験を前にして、学生さん達が質問にやってきました。
近くのセミナー室に場所を移して話を聞いてみると、積分の計算で解けない問題があるそうで。問題を見せてもらうと、講義の過去問のようで、4人で頑張っているんだとか。
教科書を見たりしながら、30分近く、あーでもない、こーでもないとやっていたのですが、やがて、問題をよく見てみると、1人が「もしかして、これって符号が反対じゃね?」
というわけで、符号を直すとあっさり解けたのでした。めでたしめでたし。やはり、経験も重要ですね。頑張れ、諸君。
微積分演習も、今日が試験前の最後の授業です。
今日は主に積分の計算をやりましたが、駆け込み寺的に発表が多かったと思います(発表が多いのはよいことですが)。
明日から試験週間ですが、頑張ってほしいと思います(ちなみにこの授業の試験は最終日ですので、大変かもしれませんが・・・)。
今日も授業を進めて、どうやら部分終結式の基本定理にさしかかるちょうど前まで来ました。
で、ここから補題と定理をやるのに、あと2〜3回はかかる。1回では終わらなさそうなので、とりあえず1学期の授業はここまでにし、残りの証明は2学期にやることにしました。
夏休み明け、皆さん内容を思い出してくれればよいですが(自分も!)、また頑張りたいと思います。
今回は、主に先週配った演習問題で、漸近展開もしくはロピタルの定理による、関数の極限値の計算をやりました。解かれた問題数は普段とそれほど変わりありませんでしたが、予想外の議論は少なく、比較的問題を解く時間がとれました。
来週は出張のため休講で、次回は再来週の24日です。1学期の授業は次回が最後で、その次の週は、7月に突入してしまいますが、7月1日に期末試験です。
今日の授業で、ようやく部分終結式の定義までたどり着きました。
で、先週、この授業の準備をしてみると、どうも今月あと2回の授業では、部分終結式の基本定理までやるのは難しそうな気がします。とりあえず来週6月15日は休講で、翌週6月22日が試験前の授業の最終日なので、その時点で、29日に補講するか、それとも残りを2学期に持ち越すか、判断したいと思います。
今回は、漸近展開と、ライプニッツの公式を使う問題をやりました。途中、Sin(ax)のn階導関数の計算に関して議論(というか疑問)が起こりましたが、予想外の展開で興味深かったです。
今日は、新しい問題として、漸近展開もしくはロピタルの定理を用いた、関数の極限値の計算に関する問題を配り、ロピタルの定理に関する補足説明をしました。次回も多くの問題が解かれるとよいですが・・・
先週提出されたレポートを評価しました。添削を手伝ってもらったTAの方に感謝です。
全体的には、よくできていたと思います(導関数の計算なので、すごいという程ではありませんが、面倒な計算を正確にやるのはそれ程簡単ではないと思うので)。計算ミスはなるべく出さないに越したことはありませんが、私自身、計算ミスはよくしたので、難しいところかもしれませんね。
その他、感想や近況等も書いてもらいました。授業の進め方については、幸い、おおむね好評のようですが、以下の指摘がありました。
演習問題に出た内容で、講義で取り上げられていないものに対する説明がほしい。そうですね、今後配慮したいと思います。リクエストもお願いします。
証明問題をより多く出してほしいこれも今後対応したいと思います。
毎回授業で渡される演習問題を、授業でなるべく全部解くような工夫が必要なのではないか(たとえば、残った問題は指名する等)そうですね。宿題にすると、次回の予習と重なって大変でしょうから、その時間で終えるような工夫が必要だと思います。
といった感じです。今後の授業に生かしたいと思います。
今日は、いよいよ部分終結式の導入ということで、終結式の定義から入り、擬剰余の係数を、もとの多項式の係数を要素とする行列式で表して、その様子を窺うということをやりました。
部分終結式の定義は来週になりそうです。1学期の授業は残り2回で、その中で部分終結式の基本定理までやるのは難しいかもしれません。よって、6月29日は本来期末試験の日ですが、補講の可能性もあります。
今日は、先週宿題にしていた、拡張Euclidの互除法の計算量について、答え合わせのような形で実際に算出しました。途中、多項式の和の計算量を合算するのを忘れていた部分があり、途中から直し直し計算を行いましたが、ミスは受講生の方に申し訳なかったと思います。
その後、多項式剰余列(PRS)計算の時に起こる係数膨張の例について、いくつかの例を挙げて説明しました。最終的には、整数のGCDを計算することなく、係数の共通因子を除くための方法として、部分終結式の理論をやります、という入口の部分まで説明しました。
次回は、終結式の導入から続けていきます。
今日は、先週配布した問題がたくさん解かれました。授業が始まって初めて、板書→解説のルーチンが2巡し、問題数が多く解けたのはよかったと思います。
先週配布の問題で、未回答で残ったのは結局3問。これらは今日の宿題になりました。来週締切のレポート課題です。
今日は、計算量のさわりを話しました。もっと前に導入してもいいのかもしれませんが、ある程度の算法(拡張Euclidの互除法)を扱ってからの方が、実感がわくかなと思い、ここで導入しました。
内容としては、時間計算量を中心に、計算量の概念、計算量の漸近表示の記法を説明し、その後、1変数多項式の加減乗除の計算量について説明しました。高速算法は今回は除外です。
拡張Euclidの互除法の計算量については、今日の宿題にしました。次回は、ここから部分終結式の話に持っていこうと思います。
先週が金曜日の授業でしたので、授業の間隔がいつもより短く、ちょっと違和感があります。
で、今日の授業は、関数の連続性の問題などを解きましたが、最初に説明してくれた人の答案の内容を勘違いして、今は必ずしも必要でない内容(主にイプシロン-デルタ論法)に授業の前半の時間を割いてしまいました。時間がなくなった分については反省です。
今日は導関数の計算に関する補充問題を出したので、来週解いてきてくれるとよいのですが。来週も頑張りましょう。
今日は、拡張Euclidの互除法について話しました。定理で、存在、cofactorの次数、一意性を示し、アルゴリズムの形で書き下して今日は終了です。
次回は、ちょっと脇道にそれますが、計算量について説明します。
今回から多項式の最大公約子 (GCD) の話です。
今日のところは、とりあえずEuclid整域の定義をして、素朴なEuclidの互除法をやり、Euclidの互除法の正当性を示すGCD recursion theoremをやりました。
次回は、連休明けで、拡張Euclidの互除法の話に入ります。
今日は微積分演習の第2回です。
今日は、主に、集合の和集合や共通部分の演算、数列の単調増加性などの問題を解いてもらいました。こんな感じで授業を進めます、という解説的な感じでもありますが、早速、議論が分け入ったりしていました。
その後、先週提出してもらったレポートを返して解説しました。私の授業では、最初のレポートで「この授業で単位を取るための必要条件、十分条件は?」という問題を出します。必要条件、十分条件の意味や、論理的な判断がどのくらいわかっているかをチェックするのですが、今年は、さすがは数学類か、普段の年より全体的に出来がよかったと思います。
今日は前半の演習で時間がかかったので、授業はここで終わりましたが、次回も学生達の答案に期待したいところです。
なお、次回の授業ですが、来週4月29日は昭和の日、再来週5月6日は振替休日で休みで、再来週5月8日(金)が水曜日の振替授業日となります。
今日は、前回の続きで、数式処理システムへの数の実装から始め、多項式演算に入りました。
多項式演算では、擬除算、一意分解整域 (UFD)、原始多項式を説明しました。
今日はここまでです。次回は(拡張)Euclidの互除法から、ようやく最大公約子 (GCD) の話になると思います。
今日は、自然系4学類(数学、物理、化学、地球。旧自然学類の各専攻に対応する学類)の1年生向けに開講されている「数学特別講義I」にて、講義を行いました。
内容は、毎日テレビなどで見ている「天気予報」と、インターネットを安全に使うのに欠かせない「暗号」を取り上げ、それぞれの分野でどのようにコンピュータが活躍し、数学が活躍しているか、を、高校程度までの予備知識(対象が大学1年生ですからね)で雰囲気をつかめるようにまとめたものです。
一応、シラバスの内容も引用しましょう。
数学特別講義Ⅰ(筑波大学 理工学群 数学類)
http://descartes.math.tsukuba.ac.jp/syllabus/syllabus21/detail.php?major=1&no=2授業概要
数学類の教育を担当する数学系に所属する教員は,その研究分野によって大きく4つのグループ(代数・解析・幾何・情報)に分かれて研究・教育活動を行っている.各分野から2・3名ずつの教員が交代で1時間ずつ講演し,それぞれの分野の興味深い話題をわかりやすく紹介する.予備知識
数学・物理・化学・地球(自然系学類)の1年次学生の受講を想定し, 高校までに学ぶ数学のみを予備知識として仮定する.ただし,自然系学類2・3・4年次学生も受講できる第2回「くらしの中のコンピュータと数学」
日時:4月17日(金曜日)、5時限
場所:1D201教室
講師:照井 章(数理物質科学研究科数学専攻・助教)(専門:情報・計算機数学)
概要: 現在、コンピュータは、日々のくらしに役立つ様々な情報を提供し、日々緊密化し続ける情報通信のための様々な技術に使われています。そして、コンピュータを活用するための数学の理論や手法も進歩し続けています。
本講演では、くらしに役立てられている情報から「気象予報」、情報通信技術から「暗号」を取り上げ、気象予報をコンピュータで行うための「微分方程式の数値解法」と、よく使われる暗号の一つである「RSA暗号」について解説します。
このような入門の講義は初めてでしたので、題材を選び、時間内に収まるようにまとめるのには苦労しました。3月までは学科のネットワークなどの仕事もあり、2週間の突貫工事でした。おまけに、前日、講義室に行ってパソコンの接続のテストを行ったのですが、うまく映らず、数時間格闘の末、結局自分の作業ミスが原因だったことがわかり、脱力しましたが、まぁそんな甲斐あってか、自分では満足のいく話ができたと思います。(それにしても、2週間で70枚のスライドも、やれば出来るんですね。できればもう避けたいところですが^^;)
で、こんな感じの話でしたということで、スライドを掲載します(図面の引用を快諾下さった気象庁に感謝します)。あと、講義のビデオも撮りましたので、そのうち公開すべく、編集作業中です。お楽しみに!
数学特別講義I:くらしの中のコンピュータと数学(2009年4月17日)今日から、学類の微積分演習も始まりました。今年度は、数学類のクラスを1年にわたって担当します。
初回ということもあってか、ガイダンスが終わり、レポートを解く時間になっても最初は静かでしたが、だんだん学生間の議論が聞こえるようになりました。
ところで、今回、ちょっと年配かな?という人が1人おり、話を聞いたところ、科目等履修生で、高校を卒業して40年以上経つんだけれども、数学を勉強しに来た、という方でした。自分の親くらいの年代の方で、これから学ぼうという意欲はすごいと思います。
数学は、やる人次第で、いつでも学べるし、いつからでも学べるものだと思いますが、このことをあらためて実感しました。学生にもよい刺激になるでしょうし、これから1年間、お互いにいろいろなことを学び合えるような授業にしていきたいと思います。
月曜の大学院の授業は今日からです。
今年度から、大学院の講義を担当することになりました。科目名は「数理科学II」といって、数学専攻の5分野(代数学、解析学、幾何学、情報数学、数理科学)のうち、数理科学分野の科目です。内容は、計算代数(数式処理)の話題です(詳細は下記)。
さて、受講生が何人集まるか、期待と不安を胸に教室に入っていきましたところ、集まったのは6人でした。まぁ人数が少ない方が気楽かもしれません。
今日のところは、授業のガイダンス、計算代数の紹介(数値計算との比較)、フリーの数式処理システムの紹介(REDUCEとMaxima)、数式処理システムにおける数の実装、まで行く予定でしたが、数の実装に入る手前で時間になりました。
なお、この授業のシラバスは、以下のページにあります。(リンク先が消えてしまうかもしれないので、主な内容も引用します。)
数学専攻 数理科学 II(筑波大学数理物質科学研究科)
http://www.pas.tsukuba.ac.jp/syllabus/display.php?major=1&NO=22授業概要
計算代数の基礎的理論である、多項式環上の最大公約子(GCD)、因数分解、グレブナー基底の理論と、数式‐数値融合計算の話題について講義する。キーワード
数式処理、計算代数、最大公約子、多項式剰余列、部分終結式、因数分解、Hensel構成、グレブナー基底、数式‐数値融合計算授業計画
- 基本的事項
- 多項式の最大公約子(GCD)
- 多項式の因数分解
- 多項式環上のグレブナー基底の理論
- グレブナー基底の応用
- 数式‐数値融合計算の話題から