2017-11-27

線形代数II (2017) 第8回:部分空間の和と直和

今回は、主にベクトル空間の部分空間の和と直和について説明しました。

授業では、まず、前回説明したベクトル空間の次元の性質で説明が残った部分から始め、基底の拡張に関する性質について説明しました。それから、部分空間の和と直和の定義を行い、和と直和の性質について説明しました。

次回は、今回説明が残った、直和の次元に関する公式について説明を行ったのち、ベクトル空間の線形写像の話題に進みます。

授業サポートページ: https://www.math.tsukuba.ac.jp/~terui/la2-2017

2017-11-22

線形代数II (2017) 第7回:ベクトル空間の次元

今回は、ベクトル空間の次元について説明しました。

授業では、まず次元の定義について説明しました。次に、次元や基底の計算例として、以前のレポート課題を取り上げ、部分空間の生成元から基底と次元を計算する例を説明しました。そして、次元に関する性質のうち、基底の変換行列について紹介しました。

次回は、次元に関する性質で今回残った部分の説明から始め、部分空間の和と直和の話題に進みます。

授業サポートページ: https://www.math.tsukuba.ac.jp/~terui/la2-2017

2017-11-21

数理科学IIB(第7回)

今回は、前回の f-reducing polynomial の計算例を数式処理システムMapleでの計算で示した後、f-reducing polynomialを用いて、与えられた多項式の既約因子を抽出する部分について説明しました。

次回は、Berlekampの因数分解に関する補足的事項について触れた後、有限体上の1変数多項式のもう一つのアルゴリズムとして知られるCantor-Zassenhausアルゴリズムに進む予定です。

2017-11-15

線形代数II (2017) 第6回:ベクトル空間の基底

今回は、ベクトル空間の基底について説明しました。前半では基底の定義を説明したのちに、基底になるベクトルの組、基底にならないベクトルの組を例題で確かめました。

後半では、基底の重要な性質について説明しました。特に、「有限生成でゼロベクトルでないベクトルを元に持つベクトル空間には基底が存在する」という定理については、証明のアウトラインも説明しました。

今回はベクトル空間の次元の説明まで進みませんでしたので、次回はベクトル空間の次元に進みます。

授業サポートページ: https://www.math.tsukuba.ac.jp/~terui/la2-2017

2017-11-14

数理科学IIB(第6回)

今回は、前回の内容を受け、f-reducing polynomial を計算するための行列の零空間を計算する方法について説明しました。これには、行列の Traiangular Idempotent Form を求めることで計算できます。

次回は、求まった f-reducing polynomial から実際に多項式の既約因子を取り出す方法について説明します。

2017-11-08

線形代数II (2017) 第5回:ベクトルの線形独立と線形従属

今回は、ベクトル空間の基本的性質の説明を行い、次に部分空間の定義、そしてベクトルの線形独立と線形従属の定義について説明しました。

次回は、ベクトル空間の基底と次元について説明する予定です。

授業サポートページ: https://www.math.tsukuba.ac.jp/~terui/compmath1-2017

2017-11-07

数理科学IIB(第5回)

今回は、有限体上の1変数多項式の因数分解を行うBerlekampのアルゴリズムから、f-reducing polynomial の存在性と計算法について説明し、f-reducing polynomial の計算が、ある行列の零空間の計算に帰着されることを示しました。

次回は、その行列の零空間の計算について詳しく論じます。