2017-04-26

計算機演習(第2回)

今回から実際に端末を使った授業が始まりました。今年はシステムが入れ替わって一新されましたが、特にトラブルもなく、授業が進みました。システムに入っているMathematicaもバージョンが上がって11になりました。

今回は、e-ラーニングシステムの操作と内容の説明、Mathematicaの操作の説明を一通り行った後で、数の四則演算、代数方程式の解法、グラフ描画などに取り組みました。次回は日程が変則的になりますが、5月1日(月)に水曜日の授業日として実施されます。

2017-04-25

数理科学IIA(第3回)

今回は、アルゴリズムの中でも制御構造の代表的なものを復習した上で、1変数多項式の四則演算のアルゴリズムについて説明しました。アルゴリズムの説明では誤記や説明不足と思われる点を受講者の皆さんにいくつか指摘していただきました。有益なご指摘に感謝します。

授業の後半では、アルゴリズムの計算量(特に時間計算量)について説明しました。次回は、この説明を受けて、1変数多項式の四則演算の計算量の見積もりについて議論したいと思います。

2017-04-24

計算機数学I (2017) 第2回: 計算機上の数値の表現

今回は、計算機上数値の表現について説明しました。主に、1ワードで表す符号なし整数、2の補数による符号つき整数、浮動小数点数(浮動小数)の紹介を行いました。

浮動小数の説明の部分で、現在の計算機で広く用いられている浮動小数規格として "IEEE 754" 浮動小数規格の説明を行いましたが、この説明(口頭とスライド)において、規格名を "IEEE 745" と誤った説明をしてしまいました。お詫びして訂正します。

次回は、より桁数の大きな整数の表現と演算の話題から説明します。

授業サポートページ: https://www.math.tsukuba.ac.jp/~terui/compmath1-2017

2017-04-19

計算機演習(第1回)

本年度も、数学類2年生対象の「計算機演習」を担当します。授業内容は、今年も、数式処理システムMathematicaとプログラミング言語Haskellの初歩の実習です。

今日はガイダンスで、授業の進め方や単位の取り方等について説明し、スタッフの紹介を行いました。実際の授業は来週から行います。なお、この春に本学の全学計算機システムが更新されました。新しい計算環境にも期待したいと思います。

2017-04-18

数理科学IIA(第2回)

今回は、多項式演算の導入の前に、Eulid整域や一意分解整域 (Principal Ideal Domain: PID) などの定義を確認しました。その上で、アルゴリズムの導入として、アルゴリズムの性質や、疑似コードの導入を行いました。

次回は、アルゴリズムの制御構造を復習し、1変数多項式の加減乗除のアルゴリズムと計算量について議論します。

2017-04-17

計算機数学I (2017) 第1回: 計算機の基本構成

本年度も、数学類の専門科目「計算機数学I」を担当することになりました。この授業では、主に代数計算、特にEuclidの互除法を軸にしながら、アルゴリズムに基づいて計算を行うための数学について説明します。授業では、アルゴリズム、データの表現、計算量の議論もしながら進めていきます。

まずは、計算機の構成(しくみ)の復習ということで、実際にパソコンの蓋を開けて中を見ながら説明しました。それから、メモリの配置や計算機の「ワード」の説明を行いました。

昨年度からの授業の進め方の大きな変更点として、スライドの導入があります。基本的な説明はスライドで行います。板書をノートに写す時間が短縮されますので、余った時間で、その日の授業に関するテーマの演習問題を解いて復習するという段取りです。当面は、この方法で授業を行い、学習効果を見極めたいと思います。授業の録画はこれまで通り公開する予定です。

次回は、計算機による数値や数式の表現について説明します。

授業サポートページ: https://www.math.tsukuba.ac.jp/~terui/compmath1-2017

2017-04-13

筑波大学 人工知能科学センターが発足

この4月1日付で「筑波大学人工知能科学センター (Center for Artificial Intelingence Research, C-AIR)」が発足し、本日、最初の研究員会議に出席しました。

ここ数年、人工知能は新たな流行となっており、各大学や研究機関でも人工知能の研究センターを設けるなど、研究を活発化させているようですが、本学でも、全学の研究センターを設けることになり、昨年、キックオフのイベントが開かれました。そして、本年度から「人工知能科学センター」としてスタートしました。

センターには、発足時点で、全学から37名の研究者が研究員として集まっています。出身分野も多岐にわたり、数理科学、情報科学、情報工学、生命科学、医療科学、体育、芸術、メディアアートなど、多彩な顔ぶれです。私も縁がありまして、数理物質系から参加することになりました。

現時点ではwebサイトの構築もこれからだそうですが、徐々に情報が出てくるものと思われます。本番はこれからどのような研究を進めて成果につなげるかということだと思いますが、今後、センターの方々と研究に関わりながら、人工知能関連技術の新たな可能性を探っていきたいと思います。

2017-04-11

数理科学IIA(第1回)

今年度、久々に大学院の授業を担当することになりました。春学期の「数理科学IIA」、秋学期の「数理科学IIB」で、計算機代数(数式処理)の手法やアルゴリズムの紹介をします。

春学期の「数理科学IIA」では、まず準備として、多項式の四則演算のアルゴリズムと計算量について説明します。引き続いて、1変数多項式の最大公約子(GCD)を取り上げ、部分終結式アルゴリズムの説明が中心になると思います。

この授業科目は、教育研究科 教科教育専攻 数学教育コースでもコードシェアで開講しています(春学期秋学期)が、今年度は諸般の事情により、数学教育の受講者はいないようです。数学専攻の受講者は数名ですが、腕と個性のある人が揃っているようですので、これからの授業を楽しみにしたいと思います。