2012-12-28

RIMS研究集会「数式処理 – その研究と目指すもの –」一般講演

今年の暮れも迫った12月25日から27日にかけて京都大学数理解析研究所で開催された RIMS 研究集会「数式処理 – その研究と目指すもの –」において、一般講演を行いました。

この研究集会は、日本の数式処理研究で最も伝統のある研究集会で、毎年11月から12月にかけて、京都大学数理解析研究所で開催されています。ただし、ここまで年末に開催されたのは、私の記憶の限りでは初めてだったと思います(クリスマス直前に開催されたことはありましたが)。

今回、私は「Syzygyの近似計算による1変数多項式の近似GCDの計算」というタイトルで発表しました。内容は、私がここ数年取り組んでいる、1変数多項式の近似最大公約子 (GCD) 計算のアルゴリズムに関するもので、3個以上の多項式の近似GCDを計算するアルゴリズムの改善の試みです。今回は、部分的な成果にとどまりましたが、今後、より一般性のある性能改善を目指しています。

ご参考までに、今回発表に用いたスライドを載せておきます。

Calculating approximate GCD of univariate polynomials with 'approximate' syzygies

2012-12-20

微積分演習(生物)(第3回)

今日の授業は、当初、次のテーマである重積分の変数変換を扱う予定でしたが、水曜日の講義の方でレポート課題が出たとのことで、レポート課題に関するテーマを扱いました。

レポート課題では、ベクトル解析の線積分と面積分の課題が出されたようですが、今日は、ひとまず線積分の定義と計算方法を復習したところで時間になりました。

今年の授業は今回で終わりで、次回は来年となります。上記のレポート課題の締め切りは、次回の演習の授業より前だそうですので、次回の授業はレポート課題の締め切りには間に合いませんが、次回以降の授業内容は、本来進むべきところだった重積分の話題か、あるいは今回扱ったベクトル解析の話題か、履修者の人達と相談して進めたいと思います。

2012-12-19

微積分III演習(第3回)

今日も、前回に引き続き、数列の極限の証明問題を中心に発表してもらいました。問題を解く過程の随所で、あいまいな部分をきちんと考えて説明してもらったりもしました。

来週の水曜日、12月26日は、今年最後の授業日ですが、金曜の振替授業日なので、今年のこの授業は今日で終わりで、次回は来年となります。演習問題の方は、例年ですと、現在解いている「数列の極限」の次に「関数の極限」を扱うのですが、今年の講義では実数の連続性を先に学んでいるようですので、今日は、実数の連続性に関する演習問題を先に配りました。また来年もよろしくお願いします。

2012-12-14

卒業研究 (2013) スタート

10月下旬から募集が始まった卒業予備研究ですが、11月の募集と人数調整を経て、今日からスタートしました。

11月までに行われた募集と人数調整では、いくつかありましたが、最終的に4人の学生とともに始めることになりました。今日は、セミナーのスケジュールを決めたり、連絡用のグループウェアのユーザ登録を行ったりしました。

チーム内の連絡用のグループウェアは、いくつか無料のサービスを検討した結果「サイボウズLive」を使うことにしました。私も本格的に使うのは初めてですので、どのくらい活用できるかはこれから使ってみないとわかりませんが、もしうまい使い方が見つかりましたら、レポートしたいと思います。

2012-12-13

微積分演習(生物)(第2回)

今日は、前回配布した演習問題を黒板で解いて発表してもらうことを中心に行いました。

授業の前半は、主に累次積分の計算を行いました。授業後半では、積分順序の変更の問題を取り上げ、何問か解いてもらった後で、残りの問題を次回までのレポート課題にしました。

次回は、重積分の変数変換の問題を取り上げる予定です。

2012-12-12

微積分III演習(第2回)

微積分演習は、今日から実質的な授業となりました。今日は、主に数列の極限に関する問題を扱いました。

授業が始まった時は黒板が真っ白(緑?)でしたが、次々に答案が書かれて黒板がびっしり埋まりました。その後、発表をしてもらい、私が補足説明をしつつ、授業が進みました。解答に吟味を要した問題もあり、今日の授業では板書された問題の半分程度が残ってしまいました。

次回は、今日板書をしてもらいながらやり残した問題を中心に進める予定です。

2012-12-11

計算機演習(第1回)

今日から、全学計算機システムのサテライト端末を使っての実質的な授業が始まりました。

今日は、授業で使うe-ラーニングシステムの使い方と、数式処理システム Mathematica の使い方の基本を説明したので、説明にやや時間がかかりました。

来週12月18日は月曜日の振替授業日なので、来週は授業はありません。次回(そして今年最後)の授業は再来週12月25日になります。再来週、私は出張で授業に出られないので、皆さんとお会いするのは来年1月8日になる予定です。それまで頑張ってレポートを仕上げてほしいと思います。

余談になりますが、全学計算機システムは今年度末に新システムの入れ替えが予定されており、現在の端末で授業を行うのが今年が最後です。現在のシステムは Windows Vista を使っていますが、今のシステムが入ったのが3年前、ちょうど Windows 7 が出始めた頃でした。そして、今度の新しいシステムが入るタイミングも、Windows 8 が出た直後ですので、新システムはたぶん Windows 7 を入れるのでしょう。

私自身、今年に入ってぼちぼち Windows 7 を使い始めた感じですので、最新より1世代前の「枯れた」システムを入れるのは(メーカーのサポートがある限り)いろいろな面で安心かも、と思ったりもします。

2012-12-06

微積分演習(生物)(第1回)

筑波大学数学類では、生物学類の授業科目「微積分」と「微積分演習」も担当しています。今回「微積分演習」の3学期の授業を担当することになりました。

演習では、講義の趣旨を尊重しつつ、講義の受講にあたって有用と思われる微積分の基礎的事項を、問題演習を通して学ぶことにし、3学期は重積分を主に扱います。

今日は、授業のガイダンスを行った後、重積分の定義と累次積分について説明した上で、演習問題に取り組んでもらいました。累次積分では、1変数関数の積分の復習にもなると思いますので、各自確認してもらえればと思います。

今回の授業は履修者数が7名と少ないですが(学生さん達に尋ねたら、生物学類は1学年80人くらいだそうですが、他のほとんどの人達は、同じ時間に、生物の他の専門科目や第2外国語を履修しているそうです)、じっくり演習問題に取り組めるものと思います。次回から、演習問題の答案を板書、発表してもらう予定です。

2012-12-05

微積分III演習(第1回)

今年度の微積分の授業ですが、1学期の講義(物理学類)、2学期の演習(化学類)に引き続いて、3学期の「微積分III演習」(化学・地球学類対象)を担当することになりました。

今日は、第1回目の授業ということで、授業の進め方に関するガイダンスを行った後、演習問題を配って各自問題に取り組んでもらいました。今年も、履修者数は15人程度ということで、昨年同様、板書と発表で授業を進めていく予定です。

2012-12-04

計算機演習(第0回)

今年度も、数学類の授業科目「計算機演習」を担当することになりました。内容は主に数式処理システム Mathematica の体験と実習です。

今年度は、これまでとはちょっと変わった点があります。この授業科目は、私が着任して以来、長らく私が1人で担当してきましたが、今年は、天野勝利先生にも加わっていただき、2人で担当することになりました。天野先生は代数分野ですが、計算機に近い分野の仕事もされていると伺っており、計算機の扱いにも慣れていますので、これから2人で共同で仕事をするのが楽しみです。

それから、この授業の主な履修者は数学類の2年生ですが、今回はちょうど、私がクラス担任をしている学生さん達にあたります。昨年度は、彼ら/彼女らと毎週顔を合わせていましたが、このような形でまとまって定期的に顔を会わせる機会は久しぶりのことです(これが最後になるかもしれません)。

今日は、ガイダンスということで、Mathematica の紹介や、単位のとり方などの説明を行いました。実際の授業は、来週から、サテライト端末を使って行います。