2016-04-27

計算機演習(第3回)

今回は、前回のMathematicaの使い始めの続きで、連立方程式の解法、グラフィクスのオプション、アニメーションを扱いました。

次回の授業は連休をはさんでの実施になりますが、線形代数の内容を扱う予定です。

2016-04-26

数学セミナーA(第3回)

今回の授業では、グラフの連結性、隣接、部分グラフの概念を扱いました。どのテーマにおいても、教科書の例題から、より一般的な例について、教室内で議論されていたと思います。

次回は、グラフの行列による表現法から、さまざまなグラフの例に進みます。

2016-04-25

計算機数学I(第2回)

今回は、整数の表現として、符号なし整数と、2の補数を用いた符号つき整数について説明しました。そして、引き続いて浮動小数の概要を説明しました。IEEE浮動小数点規格や、浮動小数演算に伴う誤差などの詳細については今回は省きましたが、興味のある人は昨年の授業内容を参考にしていただければと思います。

次回は多倍長整数の説明に進みます。

授業サポートページ:https://www.math.tsukuba.ac.jp/~terui/compmath1-2016

2016-04-20

計算機演習(第2回)

今回から、端末を使った本格的な授業が始まりました。

といっても、今回はほとんどが実習のガイダンスとなりました。e-learningシステムmanabaへのログイン、Mathematicaの起動、レポートの課題ファイルのダウンロード、レポートの作り方と提出手順などを説明しました。いろいろ細かく説明したところ、ガイダンスのみで授業時間がほぼなくなりました。

今年は、次回のテキストを早めに公開し、授業前に予習を促すことにしましたが、1回目がほぼガイダンスで終わったので、次回の予習はどの程度進んでいるでしょうか。注意深く様子を見たいと思います。

2016-04-19

数学セミナーA(第2回)

今回の授業は、第1章の「入門」で、グラフとは何かという話から始まりました。第1章は、主にテキストの各章で扱う内容の紹介でしたが、参加者からは、テキストの図で取り上げたグラフの趣旨は何かといった質問が出ました。また、グラフの「連結性」が紹介された際には、1点のみからなるグラフは連結か?といった質問も出ました。

次の第2章では、グラフに出てくる主要な概念の定義と、グラフの例が示されています。今回は時間の都合で、グラフの「同形」の概念で終わりました。次回は、グラフの「連結性」の概念から進みます。

2016-04-18

計算機数学I(第1回)

今年も、昨年に引き続き、数学類の専門科目「計算機数学I」を担当することになりました。

この授業では、主に代数計算、特にEuclidの互除法を軸にしながら、構成的な計算について説明します。授業では、アルゴリズム、データの表現、計算量の議論もしながら進めていきます。

今年も、授業のガイダンスの後、準備として、コンピュータの基本構成を説明しました。昨年に引き続き、タワー型のパソコンのケースを開けて中の部品の説明をする一方で、DVDドライブ、フロッピーディスク、MOディスクや、ハードディスクを解体した中身の紹介も行いました。その後、メモリの配置(メモリマップ)と計算機の「ワード」について説明しました。

今年も、毎回の講義ノートをwebの授業サポートページに掲載するとともに、講義の模様を録画して公開していきたいと思います。次回は、計算機による数値の表現に進みたいと思います。

授業サポートページ:https://www.math.tsukuba.ac.jp/~terui/compmath1-2016

2016-04-13

計算機演習(第1回)

今年度も、数学類2年次春学期の「計算機演習」を担当することになりました。今年度も、授業の前半、数式処理システムMathematicaの実習を担当します。

今回は、授業のガイダンスということで、ティーチング ・アシスタント (TA) の人達にも集まってもらい、授業の概要を説明しました。履修者は数学類がほとんどで、人数は40人ちょっとといった感じです。次回から本格的な授業が始まります。

2016-04-12

数学セミナーA(第1回)

今年度の春学期に、教育研究科の数学教育コースにて「数学セミナーA」という授業を担当します。

この授業は、数学のセミナー(輪講)を行う授業です。輪講とは、教科書として数学の本を選び、毎回、事前に当番を決めて、当番が本の内容を予習し、授業時間にその内容を説明するというもので、交代で授業を行うようなものです。通常の数学の講義や演習と異なる点は、話題は講義のように順を追って進みますが、質疑応答のような、講師と参加者の対話の要素が増える点では演習に近いものがあります。「セミナー」は、数学の勉強を行う際によく取る形態の一つで、数学では、大学院生以上になると、セミナーは、新しい本の勉強の他、先生と学生や、研究グループ内で、研究の進捗状況や研究の新しいアイデアや研究成果の検討など、普段の研究のコミュニケーションの主要な要素になります。

教育研究科には、学部においていくつかの異なる分野出身の人達が一緒になります。数学の場合は、数学科等、理学系の学科出身の学生がいる一方で、教育学部の数学教育などの学科出身の学生もいます。数学科の場合は、卒業研究などで、セミナーを経験することがほとんどだと思いますが、出身学科や分野によって、数学のセミナー経験がない場合がありますので、そのような経験の差を埋め、学生に一定の数学の能力を確保しようということで、数年前から、数学教育コースの修士1年生に対し、春学期に「数学セミナーA」、秋学期に「数学セミナーB」という授業を行っていると聞いています。

今回、私の授業では「グラフ理論」を取り上げることにしました。理由はいくつかあります。1つめは、前提となる数学の予備知識が少なくて済むこと。2つめは、最初の段階は単純な理論から始まりますが、理解には数学的な思考が必要であり、そのような練習に適していること。3つめは、本学数学類においては取り上げられる機会の少ない分野であり、内部進学者と、学外から入学した人との既習の予備知識の差が比較的少なく、ほとんどの人が同じスタートラインから学習を始められると判断したこと、などです。

テキストには、R.J.ウィルソンの「グラフ理論入門」(西関隆夫, 西関裕子 訳, 近代科学社, 2001)を選びました。入門書として定評があり、本の厚さも比較的薄く、値段も比較的安く、本の書き方も平易で取り組みやすそうに思えます。

授業の運営は、基本的に学生に任せることにします。毎回、2人の人がレポーターとして説明を行います。彼ら/彼女らは、次の回で座長を務め、授業を進めます。それから、毎回の授業で、レポーターの補欠を2人決めておきます。そして、役割の順番は、1週目に補欠、2週目にレポーター、3週目に座長を務めることになります。今回は、私の方で座長2人を選び(偶然というか、成り行きというか、昨年度、卒業研究を指導した2人になりましたが)、彼らに、次回のレポーターと補欠を選ぶための相談を進めてもらいました。次回から、数学教育コースの13人の新入生達と、授業を進めていきます。