2013-06-25

線形代数I(第19回)

今回は、置換の中でも特に重要な概念の一つである「奇置換」「偶置換」について説明し、最後に行列式の定義を行いました。

次回は、行列式の基本的な性質や、置換行列について説明する予定です。なお、今週金曜日の6月28日の講義は出張のため休講とし、次回は7月2日に行います。

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2013-06-21

線形代数I(第18回)

今回は、置換の話題の続きとして、置換の積、逆置換、互換を導入し、互換とあみだくじの関連性も交えながら説明しました。

次回は、行列式の導入において重要な、置換の符号、偶置換、奇置換の話題を説明し、行列式の定義に進む予定です。

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2013-06-19

数理科学IIA(第11回)

今回は、前回に引き続き、例題を用いて、多項式剰余列の各要素の係数が、与えられた2つの多項式からどのように導かれるかを調べました。その上で、1変数多項式の「部分終結式」の定義を行いました。

来週6月26日は私が出張ですので休講となり、次回の授業は7月3日となります。次回以降は、部分終結式を1つの行列式で表す表現を導入した上で、「部分終結式の基本定理」を証明するための準備に入る予定です。

2013-06-18

線形代数I(第17回)

今回は、まず、前回の行列式の紹介の際に説明した「符号つき面積」で残った部分を説明しました。それから「置換」の説明に入りました。今回は「巡回置換」の定義まで行いました。

次回は、置換の積や、置換とあみだくじの関係などを説明しながら進む予定です。

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2013-06-14

線形代数I(第16回)

今回は、まず、連立1次方程式の解が一意的に存在する条件や、斉次連立1次方程式の解と係数行列の rank の関係について説明しました。

引き続いて「行列式」の話題に入りました。まずは行列式の紹介ということで、平面ベクトルによって張られる平行四辺形の「符号つき面積」との対応づけで行列式の性質を説明しましたが、今日は途中で終わりました。

次回はこの説明の残りを行った後、「置換」の説明に入る予定です。

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2013-06-12

数理科学IIA(第10回)

今回は、部分終結式の導入の第1弾として、1変数多項式の擬剰余の係数が、与えられた2つの多項式からどのように導かれるかを、例題を用いて調べました。

次回は、同じく第2弾として、多項式剰余列を例に取り上げ、多項式剰余列の各要素の係数が、与えられた2つの多項式からどのように導かれるかを調べる予定です。

2013-06-11

線形代数I(第15回)

今回は、行列の階数を定義し、階数に関する性質を一通り説明した後、連立1次方程式の解の存在性や個数が、係数行列の階数と深く関わっていることを、定理を証明しながら説明しました。

次回は、斉次連立1次方程式などと係数行列の階数との関係に触れてから、次章の「行列式」に進みたいと思います。

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2013-06-07

線形代数I(第14回)

今回は、連立1次方程式の話題の延長として、数ベクトル空間の基底の個数の一意性などについて説明した後、行列の列変形と階数 (rank) の話題に入りました。今回は、簡約階段行列に対する列変形を行うことで、行列の階数標準形を導き、与えられた行列の階数標準形が一意に定まる事実などに触れました。

次回は、今回の話題を踏まえて、行列の階数を定義し、階数の性質を確認した上で、行列の階数と連立1次方程式の関係について議論する予定です。

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2013-06-05

数理科学IIA(第9回)

今回から、多項式剰余列を計算する際の係数膨張を防ぐための方法に関する話題に入りました。

多項式剰余列を計算する場合、擬除算などを用いると、計算される多項式剰余の係数がどんどん大きくなることがあります。ところが、これらの係数には共通な因子があり、しかもそれらは、多項式剰余の定義に応じてある規則に従って増えていきます。この規則を調べることにより、わざわざ係数の GCD を計算しなくても、共通な因子を計算して多項式から取り除くことができます。この規則を知る手がかりになるのが「部分終結式の理論」です。

今回はまず、多項式剰余列を計算する際に起きる係数膨張の例を、数式処理システム Mathematica で実際に多項式剰余列を計算しながら説明しました。後半では、今後の準備として「終結式」や「判別式」の定義を説明しました。

次回からは、擬除算や多項式剰余列の計算の際の係数膨張の様子を例題を通して見つつ、部分終結式の導入につなげたいと思います。

2013-06-04

線形代数I(第13回)

今回は、前回の続きとして、連立1次方程式の解の個数や表現に関する定理の証明の概要を説明しました。その後、斉次連立1次方程式の定義と性質、基本解について説明しました。

次回は、ベクトルの集まりが線形従属になる条件や、数ベクトル空間の基底に関する性質などについて説明します。

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