2014-04-30

計算機演習(第3回)

今回は、前回の基本的な計算の拡張として、連立方程式の解法や、グラフィクスのオプション、アニメーションなどを扱いました。

今回も端末の動作が遅く、テキストのダウンロードでも人によっては時間がかかったようです。次回は対応策を考えたいと思います。

おまけ:全学計算機システムには、現在この授業でも使っているWindows環境のほかに、Linux環境も使うことが可能です。私が今年、端末を使っている印象の限りですが、Linux環境の方がWindows環境に比べて、いろいろな操作で待たされることが少ないように思います。本年度より、Linux環境の方でもMathematicaが使えるようになったのですが、どの程度授業に使えそうか、大学院生のティーチング・アシスタント (TA) の人に試してもらったところ、以下のような現象が見られました。

  • Mathematicaは確かに起動する。メニュー等の言語設定は英語。
  • 日本語の直接入力ができない。他のアプリケーションソフトウェア(端末やエディタなど)で入力した日本語の文字列をコピー、ペーストすると入力できる(が、普通はこの操作を「入力」とは言わないでしょう)。
  • 最初、あるディレクトリ(フォルダ)に保存したノートブックファイルを開く際にエラーが出ていたが、Mathematicaの挙動を調べてみたら、ディレクトリ名に日本語が使われているディレクトリにはうまくアクセスできないようだ。
というわけで、現時点でWindowsに代えてLinux環境をすべての履修者にすすめるのにはまだちょっと敷居が高い気がしますが、今後も調査を続けたいと思います。

2014-04-25

線形代数I演習(第3回)

今回は、前回レポートの回収がなく、従って今日の返却もありませんでしたので、今回の授業の話題から入りました。

今回の授業のテーマは、ベクトルの長さ、直交性、ベクトルの基本的な性質(分配則など)の証明を扱いました。ベクトルの基本的な性質の証明では、実ベクトルの成分毎に、実数の性質を用いて定理を証明する部分を説明しました。

例題を説明した後、レポート課題を配って問題に取り組んでもらいました。レポートの締切は次回の授業ですので、それまでに各自問題に取り組んでもらいたいと思います。

数理科学IIA(第2回)

先週は、教育研究科の健康診断のため休講になりましたので、今回は2週間ぶりの授業となりました。

今回は、多項式演算の導入ということで、多項式環やEuclid整域の基礎的事項を復習した上で、多項式の擬除算を導入しました。

次回はアルゴリズムの基本事項を説明する予定です。

2014-04-23

計算機演習(第2回)

今日から実質的な授業に入りました。

今年は大学のe-ラーニングシステムが刷新され、テキストやレポート課題などを配布する要領も変わりました。端末の方は昨年までと変わっていませんが、昨年までに比べると、動作を待たされる時間が増えているようです。

さて、今回は端末を使っての初めての授業でしたので、e-ラーニングシステム (manaba) へのログイン、manaba のコースページの内容紹介、Mathematicaの起動と計算、レポートの課題ファイルのダウンロードなどを一通り説明した後、時間が少なくなりましたが今日の授業内容に取り組みました。今日の授業内容は、基本的な数値の計算(四則演算や素因数分解など)や、代数方程式の解法、グラフ描画の基本などでした。

次回は、今回扱ったテーマのより進んだ内容(連立方程式の解法やグラフィクスの詳細など)を扱います。

2014-04-18

線形代数I演習(第2回)

今日はまず、先週回収して採点した第1回レポート評価を返却し、必要条件や十分条件に関する内容を解説しました。

次に、今日の例題に入り、ベクトルが「張る」という概念を中心にした例題の解き方について解説しました。終わりの方で、今日のレポート課題を配りました。次回の授業の最初に回収する予定です。

2014-04-16

計算機演習(第1回)

今日から計算機演習の授業が始まりました。

昨年度、いくつかの変更点がありましたが、今年度はさらに変更点があります。まず、今年度から、2学期制に対応した新しいカリキュラムに移行しました。授業期間がこれまでの10回(旧1学期間・2モジュール分)から15回(春学期・3モジュール分)に増えました。そこで、前半にはこれまでと同様、数式処理システムMathematicaをやるとして、後半に、新たにプログラミング言語Haskellを導入しました。次に、実施学期も、一昨年までは3学期、昨年度は秋学期ABモジュールでしたが、今年度から、春学期の開講になりました。

今日は、恒例のガイダンスということで、Mathematicaの紹介、単位のとり方などの説明を行いました。ガイダンスに来た学生の人数は45人前後で、昨年の履修者数の65人弱からは20人近くも減っています。いくつかの情報によると、数学類以外の学類では各学類の授業と重複している場合もあるようで、履修者のほとんどが数学類の学生になりました。次回から本格的な授業に入ります。

2014-04-11

線形代数I演習(第1回)

今年度の春学期は、線形代数I演習(地球学類対象)を担当することになりました。

今回は、授業のガイダンスとして、授業の進め方や単位のとり方などを説明した後、最初のレポートを解いて提出してもらいました。毎年恒例の、必要条件、十分条件に関する問題です。次回、内容を解説したいと思います。

数理科学IIA(第1回)

今年も、大学院の春学期の講義「数理科学IIA」を担当することになりました。昨年度の授業では、学生の所属の内訳が、数学専攻が数名で、教育研究科が十何名だったのに対し、今年は、数学専攻が10名強、教育研究科が10名弱で、数学専攻の履修者の数が大幅に増えました。

今年度の授業で扱うテーマは、前半のアルゴリズム、計算量、多項式の拡張Euclid互除法のあたりまでは昨年と同様ですが、後半では、数式・数値融合計算の題材を扱いたいと思います。今日は、ガイダンスとして、授業の進め方、参考書や数式処理システムの紹介を行いました。次回からは多項式の術語や諸概念の確認から始めたいと思います。