2014-06-27

数理科学IIA(第9回)

今回は、浮動小数演算に現われる誤差として、丸め誤差、桁落ち誤差、情報落ちについて説明した後、計算代数で浮動小数演算を用いた場合に誤差が現われる例として、1変数多項式に対するEuclidの互除法を取り上げました。そして、このような計算の際に現われる計算の困難さを克服する手法の一つとして、数式・数値融合計算の目的などを紹介しました。

授業の残り回数も少なくなってきましたが、残りの授業では、数式・数値融合計算の一つとして「近似GCD(最大公約子)計算」を取り上げ、その手法などを紹介していきたいと思います。

線形代数I演習(第11回)

今回は、行列式に関する基本的な性質と、余因子、余因子行列に関する演習問題を扱いました。

余因子や余因子行列の計算は、定義を覚えた上で慣れるまでやや手間を要するかもしれませんが、定義を確認しながら正しく計算できるようにしてほしいと思います。

2014-06-20

線形代数I演習(第10回)

今回は、実際の行列式の計算に入り、3次の行列式の計算問題を扱いました。また、次に学ぶ「行列式の性質」では、内容量がやや多いため、基本的な性質のいくつかについて、前倒しで演習問題を出題しました。

次回は行列式の性質を中心に、演習問題を解いていきたいと思います。

数理科学IIA(第8回)

今回は、計算機上での整数と浮動小数点数の表現について説明しました。

次回は、浮動小数演算における誤差とそれらが代数計算に与える影響について説明する予定です。

2014-06-13

線形代数I演習(第9回)

今回は、前回提出してもらったレポートを返却して補足説明を行った後、先週実施した、この授業に関するアンケート調査の結果を報告しました。現在のところは、問題の量、難易度とも「ちょうどよい」と答えた人が最も多かったですが、足りない場合は、自分で教科書の演習問題を解いたり、他の問題集を探したりと、工夫されることを望みます。

今日の演習では、行列式の導入の準備として、置換に関する問題を扱いました。まずは置換の定義を知り、計算に慣れてくれればと思います。

次回は、講義の進行にもよりますが、そろそろ行列式の定義に入るかな、と思っています。

数理科学IIA(第7回)

今日は、前回説明した拡張Euclid互除法のアルゴリズムを提示した後、次の話題に入りました。

これから数式・数値融合計算の話をするわけですが、そのためには、計算機上での数の表現、特に浮動小数点数の説明が不可欠で、そのためにはメモリ空間の説明があった方がよく、そうなると、計算機全体の装置の説明があった方がよいように思いました。そこで、今回は、計算機の主な装置や、メモリ空間とメモリ容量の単位をはじめとする説明を行いました。

次回は、今回の説明を踏まえて、計算機上の整数と浮動小数の表現について議論する予定です。

2014-06-11

計算機演習(第9回)

計算機演習の授業は、前回までのMathematicaに代わり、今回からプログラミング言語Haskellの授業が始まりました。Haskell編は坂井公先生が担当されます。私も参加してお手伝いをしています。

Haskell編のテキストには「すごいHaskellたのしく学ぼう!」(Miran Lipovača著, 田中英行・村主崇行共訳, オーム社)を使います。原書 (Learn You a Haskell for Great Good!) はオンラインでも読むことができます。

今回は、テキスト第1章「はじめの第一歩」の§1.1から1.4までの内容をテキストに沿って実習... ということでしたが、「テキストエディタ」の概念を知らない、プログラムをどうやって編集すればよいかとか、バッククォートを初めて使うとか、プログラムのファイルのロード(読み込み)がうまくいかないと思ったら、Microsoft Wordで編集したソースファイルを .docx (Office Open XML) フォーマットで保存していたとか、はじめの第一歩の手前でいろいろノウハウの習得が必要な人もいたようです。ま、これらも、コンピュータリテラシの習得の上で役に立つ経験になるかもしれません。 私も暇を見て実習したいと思います。

2014-06-06

数理科学IIA(第6回)

今回は、Euclid 互除法をアルゴリズムの形で書き下した後、拡張 Euclid 互除法について説明しました。

拡張 Euclid 互除法のアルゴリズムは次回確認する予定です。その後、数式・数値融合計算の話題に進みたいと思います。

線形代数I演習(第8回)

今回は、来週、講義の方で中間試験を控えているとのことで、新たな例題は出さず、各自のペースで復習を進めることにしました。

中間試験のご健闘をお祈りします。次回からは第3章「行列式」に進む見込みです。

2014-06-04

計算機演習(第8回)

今回がMathematica編の最終回でした。今回は、タートルグラフィクスを用いたフラクタル図形の描画を扱いました。「カメ」の動きを表す文字の置き換えなどで質問が寄せられましたが、ぜひ来週の締切までにうまく図形を描画してレポートを仕上げることを期待しています。

Mathematica編はこれで終わりで、来週からはプログラミング言語Haskellの入門に入ります。