2010-11-08

数理科学II(第15回)「計算機代数システム Risa/Asir への招待 (I)」

今日の授業は、私が所属する計算機数学グループの田島慎一先生との共同研究で一緒に仕事をしている、金沢大学の小原功任先生に、数式処理システム Risa/Asir の話をしてもらいました。

小原さんは、計算代数の研究のかたわら、数式処理システム Risa/Asir の開発にも参加され、計算代数の各種アルゴリズムの実装や, 分散計算のためのシステム開発等に携わっていらっしゃいます。今日は、主に初心者向けに、数式処理や、数式処理システムの概要、Risa/Asirの紹介などをしていただきました。

主にこの授業に参加する学生さん達の都合で、講演は、今日、授業時間の1コマ話してもらい、明日、もう1コマ使って話の続きをしてもらう予定です。

今日お話しいただいた内容で、今後、授業の学生さんに補足した方がよさそうだと思った項目は、CVS(バージョン管理システム)、倍精度浮動小数、量限子消去 (Quantifier Elimination)、あたりでした。あと、今日の話題で興味深かったのは、Asir の構造体において、要素間の演算を定義できるという部分でした。ドキュメントにはあるそうですが、なかなか話題に上ることが少ないそうです。あと、構造体の演算定義では、型キャストの機能がないので少々不便、という話もされていました。以上、内輪話も含めてこの辺で。

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