2013-04-16

線形代数I(第2回)

今日から本格的な授業が始まりました。

今日はまず、数学における「定義」や「定理」などの議論の進め方を紹介しました。数学に置ける議論の進め方は、チェスや将棋のようなゲームの分析の進め方と対応づけることができると思います。線形代数といった理論は、ある世界にルールを設定してゲームを行うようなもの、ともとらえることができます。数学における「定義」によってゲームのルールを設定し、「定理」は、ゲームにおけるある盤面(が存在すること)で、定理の証明は、ゲームのスタートからルールに従ってゲームを進め、ある盤面に到達可能であることを示すといった具合です。

次に、これから行う春学期の授業内容について、概要を説明しました。春学期の「線形代数I」では、数ベクトルと行列、連立1次方程式を行列の消去法を使って解く解法、行列式の定義と性質、数ベクトル空間と線形写像、といった内容を説明します。

その後、数ベクトルの定義に入り、ベクトルのスカラー倍や和の演算、線形結合の定義を行いました。

次回は、平面ベクトルの幾何的な意味を説明し、線形独立(1次独立)の概念を説明します。

授業サポートページ:https://www.math.tsukuba.ac.jp/~terui/la1-2013

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