2013-10-01

研究集会「数式処理研究と産学連携の新たな発展」のレクチャーノートが附属図書館 web サイトにて紹介されました

去る8月に開催した研究集会「数式処理研究と産学連携の新たな発展」では、研究発表をまとめた予稿集を、九州大学よりレクチャーノートとして出版していただきました。

このたび、レクチャーノートを筑波大学附属図書館に寄贈し、附属図書館の学生向け web サイト「週5図書館生活、どうですか?」にて、教員の著作として紹介していただきました。その際に寄せましたコメントを転載します(元記事へのリンクは末尾をご覧下さい)。

【本の情報】

『数式処理研究と産学連携の新たな発展 : マス・フォア・インダストリ研究所共同利用研究集会II (COE lecture note : Kyushu University:v. 49. MI lecture note series)』. 九州大学マス・フォア・インダストリ研究所/九州大学大学院数理学研究院[グローバルCOEプログラム「マス・フォア・インダストリ教育研究拠点」] , 2013.8【分類418-Te76】

【コメント】

本書は、2013年8月21日から23日にかけて、九州大学伊都キャンパスで開催された研究集会「数式処理研究と産学連携の新たな発展」(https://sites.google.com/site/imidcar2013/) での研究発表をまとめた予稿集です。

「数式処理」は「数値計算」に比べてまだなじみが薄く、ご存知でない方もいらっしゃるかもしれません。「数値計算」が計算機で数値からなるデータを扱うのに対し、「数式処理」は、多項式や方程式といった「式」を直接計算機で扱います。本学の全学計算機システム(サテライト端末)にも「Mathematica」をはじめとする数式処理システムがいくつか入っていますので、興味がある人は使ってみてください。

さて、数式処理は、この30年くらいで大きな理論的発展を遂げ、応用も徐々に広まっていますが、欧米などに比べると、日本での産業界への浸透はまだ遅れていると思われます。そこで、この研究集会は、国内における数式処理の産業への応用や産学連携の促進を目的として開催しました。

研究集会では、海外や国内で数式処理の産業への応用を先んじて行っている方々を招き、それらの事例についてお話しいただきました。それから、国内の(若手の人達を中心とする)数式処理の研究者による研究成果を紹介してもらうとともに、数式処理を活用している、もしくは活用したいと思っているような応用分野の方々との情報交換を行いました。

本書では、招待講演2件、一般講演16件を収録しており、招待講演では数式処理の医療技術や自動車産業への応用、一般講演では、おそらく世界初となる17次の判別式の計算から、ルービックキューブや数独パズルの解析まで、数式処理の理論や応用の多岐にわたるテーマをカバーしています。

皆さんにも、本書で、数式処理の応用に向けた日本発の取り組みについて知っていただければ幸いです。さらに興味を持った人は、ぜひ一緒に数式処理のおもしろさを学び、新たな応用の世界を探求してみましょう!

レクチャーノートは、中央図書館に収蔵され、貸出可能になっていますので、ぜひご覧下さい。私の手元にも、数部残部がありますので、興味がある方はご連絡ください。

教員著作紹介コメント(照井章先生) http://www.tulips.tsukuba.ac.jp/w5lib/?p=3364
週5図書館生活、どうですか? | 筑波大生のための図書館Webサイト http://www.tulips.tsukuba.ac.jp/w5lib/

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