2011-10-14

数学特別演習(第2回)

今日は、偶数の完全数が、2k-1(2k-1), 2k-1 は素数, の形で表されるという定理と、オイラーによるその証明を行いました。

証明に至る準備では、自然数 n に対し、n のすべての約数の和を表す関数 σ(n) の性質を確認しました。この関数はオイラーが導入したものですが、定理の証明において、この関数が巧みに用いられていることがわかります。

関数 σ(n) の性質、定理の証明とも、議論は初めて読む人には少々面倒な部分もあるかもしれませんが、内容は初等的で、よく考えながら読めば理解できるようなものです。数学の本に慣れていない人にはまだ少々きつい部分があるかもしれませんが、このようなテキストで数学の本の読み方を学んでいってほしいと思います。今日発表した人達は、よく準備してきていました。

次回は、現在も未解決問題として残っている、奇数の完全数の存在性などを取り上げます。

2 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

数論はまったくと言っていいほど触れたことがないです。ハーディの本持ってたりするんですが、時間がなくて開いてないです(笑)
そのシリーズ、何冊か読んだことはあるんですけど、それは読んだことないので、機会があれば目を通してみます。

Akira Terui (照井 章) さんのコメント...

この本は、シリーズの他の本と同様、難易度も大学初年次レベルで、院生の人であれば読み物としてもおもしろいと思いますので、ぜひおすすめします。