2011-11-07

数理科学II(第13回)

今日から、有限体上の1変数多項式の因数分解の話題に入りました。この授業では、有限体上の1変数多項式の因数分解として、Berlekamp による算法を取り上げます。

今日はまず、導入として、環や体の術語(概念)の復習を行い、ついで、有限体上の多項式や、代数拡大による有限体の構成について、例題を挙げながら解説しました。そして、今後使う道具として、Fermat の小定理を説明しました。

次回以降は、引き続き、これから使う道具、特に中国剰余定理の説明をしながら、算法の解説に進む予定です。

ついでに、余談ですが、毎回、この授業が終わった後の教室に、次の授業を受ける学部の3年生の人達が入ってきますが、一部の人達が興味深そうに、残った板書を眺めています。そんな彼らに、今は有限体上の多項式の因数分解をやっていますなどと話したりしています。

彼らの授業は2学期で終わるそうなので、板書の見物も今月限りだと思いますが、もし、彼らの中で、このまま大学院に進み、数年後、私もこの授業を続けていて、彼らが聴きに来たりするようなことになったら、ちょっとおもしろいかも、と思いました。

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