2012-01-20

数学特別演習(第13回)

今日は、第6章「オイラーと代数」に入りました。この章では、オイラーが最終的に成功しなかった事例である「代数方程式の基本定理」と「根の公式」について扱いますが、注意したいのは、オイラーの時代においてはこの問題を解決できた人は誰もいなかったということと、最終的な解決には至らなかったものの、オイラーの研究成果はやはり優れたものであったということです。

代数方程式の根の公式に関する話題では、オイラーによる4次方程式の根の公式の導出をたどりました。ついで、代数方程式の基本定理の部分では、まず、4次の実係数1変数多項式が、2つの2次の実多項式の積に分解できることを示す定理で、証明の途中まで紹介されました。

今回発表してもらった部分は、細かい計算も多く、読者が補う部分もこれまでに比べると比較的多い(しかし難易度はそれ程でもない)ですが、発表者はどちらもきちんとフォローしており、よかったと思います。次回は、代数方程式の基本定理に関するオイラーの挑戦の続きを見ていきます。

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