2018-04-25

学位論文をオンラインで公開しました

このほど、私の学位論文をオンラインで公開しました。公開先は機関リポジトリの「つくばリポジトリ」です。

学位論文を提出したのはだいぶ前(といっても就職してから)で、オンラインで公開する意向はありましたが、出典の著作権表示など、調整したい部分もありました。加えて、現在では、参考文献のほとんどがオンラインで入手もしくはアクセス可能ですので、その辺の案内もつけたいと思っていました。

そこで、今回は、学位審査に提出したオリジナル版に加え、再フォーマット版を作りました。再フォーマット版では、論文本文の文言や数式はすべてオリジナルのままですが、上記の通り、出典の著作権表示を加え、参考文献のオンラインのリンク (DOIやURI) を可能な限り掲載しました。

公開先は以下の場所です。DOIも付与されましたが、実際にアクセスできるのは数日後になる見込みです。
更新(5月2日):DOI (Digital Object Identifier) も付与されました。

Symbolic-numeric algorithms for univariate polynomials
https://hdl.handle.net/2241/00151496
https://doi.org/10.15068/00151496

計算機演習(第2回)

先週はガイダンスでしたので、今日から端末を使っての授業が始まりました。昨年までは、Mathematicaの立ち上げなどを、口頭で説明しながら一斉に操作させていましたが、今年は、操作手順を解説する動画を作り、各自で作業してもらうようにしました。動画の効果はまだよく把握していませんが、個人に作業を任せても、必要に応じてティーチング・アシスタント (TA) の大学院生が個々の学生を助ける仕組みにしており、大きなトラブルはなかったようです。

次回は、今回に引き続き、Mathematicaの入門といった操作を行います。

2018-04-23

数理科学IIA(第2回)

今回は、多項式に関する記法、1変数多項式の擬除算、アルゴリズムの記法の一部について説明しました。

次回は、アルゴリズムの説明の続きを行い、計算量について説明する予定です。

計算機数学I (2018) 第2回:計算機上の数値の表現

今回は、計算機上の数値の表現として、整数と浮動小数を扱いました。

整数では、1ワードのメモリで表現する整数として、符号なし整数を符号つき整数を取り上げ、特に符号つき整数では、2の補数による表現について説明しました。浮動小数は、実数を1ワードのメモリで近似する方法の一つとして紹介し、丸め誤差、マシンイプシロンについても紹介しました。

次回は、複数のメモリでより多くの桁の整数を表す多倍長整数について説明します。

授業サポートページ: https://www.math.tsukuba.ac.jp/~terui/compmath1-2018

2018-04-18

計算機演習(第1回)

今年度も、春学期、数学類2年次対象の「計算機演習」の授業を担当します。授業は、数式処理システムMathematicaとプログラミング言語Haskellの実習です。私はMathematicaを担当します。

今回はガイダンスということで、授業内容や手続きについて説明しました。実際に端末を使った授業は次週から始めます。

2018-04-16

数理科学IIA(第1回)

本年度も、昨年度に引き続き、大学院数理物質科学研究科数学専攻の「数理科学IIA」(春学期)を担当することになりました。秋学期の「数理科学IIB」とあわせて、計算機代数(数式処理)のアルゴリズムや手法の紹介をします。

今学期は、多項式の四則演算をはじめとする基本事項と、1変数多項式の最大公約子 (GCD) 計算を扱います。この授業は、教育研究科の授業も兼ねていますが、教育系の学部出身で、アルゴリズムなどの授業の経験がない人もいる場合があるため、必要に応じて復習も行いながら授業を進めます。今年は、昨年に比べて受講者が大幅に増えたようです。

今回は、授業の内容紹介と、参考書や数式処理システムの紹介を行いました。次回から、多項式の四則演算のアルゴリズムの説明に入る予定です。

計算機数学I (2018) 第1回:計算機の基本構成

本年度も、数学類の「計算機数学I」を担当することになりました。この授業では、拡張Euclid互除法を軸にして、主に整数や多項式の計算を行う手法を紹介します。

今回は、初回ということで、計算機システムの説明(復習)を行いました。次回は、計算機上での数の表現について説明します。

授業サポートページ: https://www.math.tsukuba.ac.jp/~terui/compmath1-2018