2010-04-12

数理科学II(第1回)

今日から新年度の授業が始まりました。

今日は大学院の講義です。昨年度に引き続き「数理科学II」を担当することになりました。内容は、計算代数(数式処理)の入門です。今年度は、履修者が比較的多いと思われる概論の授業と重なるのを避けて、授業時間をずらしたのですが、集まった人は4人。そのうち1人は昨年この授業を履修してくれたM2の人なので、実質3人ということになります。昨年度よりも人数が減りましたが、授業内容の調整はやりやすいかもしれません。

今日のところは、授業で扱う内容や、前提とする知識、成績評価など、ガイダンスの部分を、昨年よりも丁寧に説明したつもりです。その後、計算代数と数値計算の比較などについて説明しました。最後に、参考書の紹介をしました。本当はその前に数式処理システムの紹介をしようと思っていたのですが、参考書の紹介と両方やると時間内に終わらないこと、参考書は実際に本を持参したので、次回も本を持参するのは重いことから、数式処理システムの紹介は次回に回しました。

なお、授業後に、学生さんと健康診断の日程を確認したところ、数理物質科学研究科は来週4月19日(月)の午後ということですので、来週のこの授業は休講にし、次回の授業は再来週4月26日になります。

最後に、研究科のwebサイトに掲載したシラバスを載せます。

数学専攻 数理科学 II(筑波大学数理物質科学研究科)
http://www.pas.tsukuba.ac.jp/syllabus/display.php?major=1&NO=22

授業概要
計算代数の基礎的理論である、多項式環上の最大公約子(GCD)、因数分解、グレブナー基底の理論と、数式‐数値融合計算の話題について講義する。

キーワード
数式処理、計算代数、最大公約子、多項式剰余列、部分終結式、因数分解、Hensel構成、グレブナー基底、数式‐数値融合計算

授業計画

  1. 基本的事項
  2. 多項式の最大公約子(GCD)
  3. 多項式の因数分解
  4. 多項式環上のグレブナー基底の理論
  5. グレブナー基底の応用
  6. 数式‐数値融合計算の話題から

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