2012-02-10

数学特別演習(第15回)

今日の授業では、第7章「オイラーと幾何学」に入りました。この章では、平面幾何におけるオイラーの業績を紹介しています。

前半は「ヘロンの公式」のオイラーによる証明を発表してもらいました。ヘロンの公式は、三角形の3辺の長さから面積を求める公式で、公式自体は古くから知られているものですが、オイラーによる証明は、いくつもの三角形の相似を巧みに用いることによって公式を導いており、理論は中学校の数学の範囲で理解できるものですが、証明の巧みさには驚かされます。

後半では、三角形の垂心、重心、外心が1直線上に並び(オイラー線)、しかも垂心と重心の距離が、外心と重心の距離の2倍になるというものです。ここで、オイラーの証明は、平面の直交座標系に三角形を置き、垂心、重心、外心の座標を直接計算することによるもので、オイラーのたぐいまれなる洞察力と計算力を垣間見ることができます。

今日の授業では、後半のオイラー線の話のうち、垂心の座標の計算で終わったので、次回は、残りの重心と外心の座標を計算し、定理の証明に進む予定です。

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