2012-06-12

微積分I(第8回)

1学期の微積分の授業も残すところあと3回ですが、今回から積分の話に入りました。

今回は、前半で、積分学の成り立ちについて、特に、高校で習った順番との違いを取り上げながら説明しました。

高校の微積分の授業や教科書では、まず原始関数の一般的な形を不定積分と習い、原始関数を用いて定積分を定義するので、「微積分学の基本定理」を学んだ際、どうも当たり前のことにしか思われず、わざわざ定理として記述することの意義を、高校生だった頃の私も不思議に感じたものです。しかし、歴史的な経緯をたどると、原始関数と定積分は独立に考えられ、「微積分学の基本定理」において、両者が関連づけられています。今回は、こういった内容を説明しました。

授業の後半では、定積分の基本的な性質と「微積分学の基本定理」について説明しました。

次回は、基本的な不定積分の計算をいくつか取り上げて説明する予定です。

授業サポートページ:https://www.math.tsukuba.ac.jp/~terui/calculus1-2012

0 件のコメント: