2010-10-02

数学特別演習(第3回)

前回の授業の感想を一通り読みましたが、学生さん達の多くが書いていた感想として「アルゴリズムに入り、内容が急に難しくなった」というのがありました。一方で、数人の人達が書いていた感想として「最初にアルゴリズム全体を見た時には、とても理解できそうに見えなかったが、少しずつ内容を読んでいくと、徐々に理解できるようになった(気がした)」というのもありました。

以上の2点を踏まえて、現時点で、学生さん達には、以下のことを伝えました。

  • ある内容が理解できない時は、何度でも本のページを戻って、自分で納得できるようになるまで考えることが大切。
  • すべての内容を一度に理解するのは大変なので、少しずつ段階を追って理解を深めていくことが有効(な場合が多い)。
さらに、これらはあくまでも私の意見で、自分に最も合ったやり方は、結局、自分で見つけるしかない (と思う。これも私の意見ではありますが)と添えました。

あと、上記で「理解できるようになった(気がした)」と書きましたが、理解できた「気になる」というのも、数学を学ぶ上では大切だと思います。もちろん、ちゃんと理解する必要があるので、本当に自分が理解できたかどうか、用心する必要がありますが、その上で「わかった!」というのが、最初は「気」だけだっとしても、「わかった気になる」と「そのチェック」を繰り返すことにより、徐々に本当の理解に収束していくものと信じていますし、そのくらいの楽天性もあった方がよいかもしれません。

さて、今日の授業では、前半で、ダイクストラのアルゴリズムの残りの部分を説明してもらい、後半では、グラフの辺に負の重みがあった場合や、グラフに閉路が存在するような場合の最短経路の探索について、発表してもらいました。2人とも、テキストの内容をよく読んで、説明も工夫していたと思います。

次回は、ダイクストラのアルゴリズムの計算量解析が話題の中心になると思いますが、次回の発表も楽しみにしています。

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