今回の授業は、大谷内奈穂先生による「統計的推定問題」でした。
アンケート調査や、テレビ番組の視聴率など、調査対象がたくさんある場合、すべての対象から調査するのは大変なことです。中には、国勢調査などのように、すべての対象に対して調査を行う場合もありますが、たいていは、調査対象の中から一部を無作為に抽出し、調査を行います。
ところが、そのようにして抽出した対象から得られる調査結果は、すべての調査対象から得られる真の調査結果からの誤差が生じます。そこで、統計的手法を用いて、たとえば「ある番組の真の視聴率は、95%の確率で8%から30%の間をとる」という結論を得ます(区間推定)。
以上が、今日の授業の主な内容(前半)でしたが、授業の冒頭「高校で統計学を習った人はどれくらいいますか?」という問いかけに対し、挙手がほとんどなかったことからも、学生には初めての内容が多かったと思いますが、丁寧に内容を説明されていたのが印象的でした。
あと、今回の授業では、実際に区間推定を行う実験もありました。授業前に、学生にアンケートを配って提出してもらいました。アンケートの内容は以下のものです。
あなたは大学のサークルに所属していますか? はい いいえその後、回収したアンケート(全部で76名)から無作為に20枚抽出したところ、サークル加入率が70%と出ました。それから区間推定を行うと、授業出席者のサークル加入率は「95%の確率で、50%以上90%以下」と推定されました。
一方、今回は、真の加入率もわかりますので、確認したところ、真のサークル加入率は約62%となりました。
実際に「生のデータ」を使ってその場で推定してみるというのは、インパクトもありますし、おもしろいなと思いました。私の担当回は、説明のみで終わってしまいましたが、実際に問題を解いたり計算をしたりといった作業を授業に組込むことが結構効果的だな、と、今回も感じました。
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