今回は、前半では、前回の Taylor の定理の補足を述べた後、漸近展開について説明しました。後半では、漸近展開を用いた不定形の極限値の計算を、例題を解きながら説明しました。
今回でようやく微分の話が終わりました。今学期の授業はあと3回ですが、次回から積分の話に入ります。
授業サポートページ:https://www.math.tsukuba.ac.jp/~terui/calculus1-2012
お気楽さんすう屋さんateruiの小技とお知らせのまとめです。
"easy arithmetician" aterui's spot for tips and announcements.
今回は、前半では、前回の Taylor の定理の補足を述べた後、漸近展開について説明しました。後半では、漸近展開を用いた不定形の極限値の計算を、例題を解きながら説明しました。
今回でようやく微分の話が終わりました。今学期の授業はあと3回ですが、次回から積分の話に入ります。
授業サポートページ:https://www.math.tsukuba.ac.jp/~terui/calculus1-2012
今回は、Fermat の小定理について説明し、因数分解の準備として、f-reducing polynomial の導入を説明しました。
次回は、f-reducing polynomial を用いた因数分解の理論的根拠として、中国剰余定理を説明し、因数分解の具体的な手順に進む予定です。
今回は、まず、前回の初等関数の微分で残った Arctan x の導関数の導出を行った後、前半では、ロルの定理を経て平均値の定理の証明を行いました。後半では、平均値の定理の応用として、導関数の正負に対するもとの関数の増減に関する性質を示した後、Taylor の定理の証明を行いました。
次回は、微分の話の締めくくりとして、漸近解析の説明を行い、積分の話に入りたいと思います。この講義もあと4回ですので、なるべく積分の話も十分できるようにしたいと思います。
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このほど、おととし(2010年)の授業「数学特別講義I」で行った講義のビデオ録画を公開しました。
今回公開した講義の内容は、前年 2009 年の講義と内容はほぼ同じものです。今回公開した 2010 年の録画は、授業直後から編集を行い、動画ファイルの準備を進めていましたが、最終の動画ファイルをエンコードして作る直前になって、編集に使っていたパソコンが故障し、動画を作れなくなってしまいました。
幸い、録画のファイル類に損傷はなく、その年度末にデータを取り出すのに成功しましたが、直後に震災が起きたりして、作業が延び延びになっていました。今年になってから、YouTube のファイルアップロードの時間制限が緩和されたことに気づき、2009年の動画に引き続いて、今回作業を行ったものです。
ついでに、技術面で、編集作業の際に気づいたことですが、最初に編集して作った動画ファイルは、YouTube にアップロードして再生してみたたところ、途中で音声が切れたりして、うまく再生できませんでした。編集過程をよく調べてみると、録画素材(ビデオカメラで記録されたファイル)の音声の入り方が少々奇妙なことに気づきました。5.1チャンネルの音声チャンネルで記録しているのですが、実際に音声が入っているのが3チャンネルだけというものです。そこで、録画素材を読み込む際に、音声は1チャンネルのステレオに変換して読み込み、あとは同様に動画ファイルを作ってアップロードしたところ、今度はうまく再生されました。
そんなわけで「編集の際は音声トラックの構成にも注意」という教訓を得たわけですが、録画とスライドは以下より参照できます。あと、今回の講義の他にも、私が公開している講義の録画類は、YouTube のチャンネル (https://www.youtube.com/user/atelieraterui) で視聴できます。
去る5月12日に開かれた、数理物質科学研究科オープンキャンパスの web ページを作りました。 http://nc.math.tsukuba.ac.jp/graduate/opencampus/2012/
Web ページでは、当日の要項や写真を載せています。懇談会など、それなりに雰囲気を知っていただければと思います。
ついでに、オープンキャンパスの一般情報のページも更新しました。 http://nc.math.tsukuba.ac.jp/graduate/opencampus/
ここでは、各年のオープンキャンパスの情報もここからたどれるようにしたいと思います。
なお、筑波大学 数学域/大学院数理物質科学研究科 数学専攻/理工学群 数学類の公式 web サイト (http://www.math.tsukuba.ac.jp/) は、この4月にリニューアルし、コンテント管理システム NetCommons (http://www.netcommons.org/) で動いています。公式 web サイトは http://www.math.tsukuba.ac.jp/ から http://nc.math.tsukuba.ac.jp/ にリダイレクトされるようになっており、公式 web サイト以外の web ページは、従来通りの URI (アドレス)でアクセスできます(私のホームページ https://www.math.tsukuba.ac.jp/~terui/ もです)。
今回は、前回残った無平方分解の計算の説明を行い、引き続いて有限体上の1変数多項式の因数分解の話題に入りました。その中で、今日は、有限体の基本的事項(有限体の定義、標数など)の復習を行いました。
次回は、Fermat の小定理から始めて、今回に引き続き、有限体上の1変数多項式の因数分解の準備を行います。
今日は、授業の前半で、まず、無限小に関するランダウの O 記号の説明を行い、関数の組み合わせの微分として、線形結合、積、商の関数の微分、合成関数の微分や、逆関数の微分、高階導関数の説明を行いました。
授業の後半では、主な初等関数の導関数の計算について説明しましたが、 Arctan x の導関数の導出が残りました。
次回は、今日の授業で残ったArctan x の導関数の導出を行った後、平均値の定理を経て、Taylor の定理の周辺まで進みたいと思います。
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前回の授業で、授業に関するアンケート調査を行いましたが、その結果を集計しました。
今回は、講義については、主に授業の進め方(板書、話し方、授業の進度の速さ)について尋ねました。演習については、演習の授業を履修しているかという点と、要望事項について尋ねました。その他、自由に記述してもらった回答もあります。
この講義の進め方については、回答を見る限り、おおむね問題はなさそうで、ホッとしていますが、板書の際の色分けなど、よりわかりやすい強調の仕方については、改善の要望もありましたので、工夫したいと思います。あと、自由記述欄で「物理的な意味についてもっと触れてほしい」という要望がありました。講義の準備は毎回ギリギリですが、何とか要望にも応えられるように準備したいと思います。
演習に関する要望では「演習の方が進度が速い」という指摘がありました。これは、毎年そうですが、微積分の講義の最初の方では、それ以降で使う概念や術語の定義が結構な量にのぼり、これらの説明に時間が割かれる一方、演習では、そのちょっと先で、数列や関数の極限や、導関数の計算などの計算練習に時間を割きたいものですから(私も過去に演習の授業を担当した経験上)、1学期の特に前半で、進度の差が生じることが多いと思います。
これについては、講義もなるべく演習のペースに追いつけるよう努力したいと思いますし、私の方では、毎週、講義の進度を演習の担当の先生に連絡し、演習の担当の先生にも、講義より先を行く際は、新しい概念をなるべく丁寧に説明してもらうようお願いしていますので、もし授業を受けていてわからない点がありましたら、積極的に質問してもらいたいと思います。
以上、履修者の皆さんの回答に感謝し、1学期の残りの期間、皆さんにとってよりためになる授業になるよう取り組みたいと思います。
今回は、前回の続きで、計算量の話題のうち、1変数多項式の乗算と擬除算の計算量の話題から入りました。今回は、出席者がちょうど2人いたので、実際に黒板の前で計算量解析を説明してもらいました。計算量解析も、自分でやってみるとより理解できるのではないかと思います。
授業の後半では、多項式の因数分解の話題に入りました。今回はまず、最初のステップである「無平方分解」の途中まで進みました。次回は、無平方分解の実際の手順を説明し、先に進みたいと思います。
今回は、前半で、連続関数とその性質、初等関数の説明を行いました。連続関数の性質では、一様連続性は今回はスキップしています(積分の時に説明する予定です)。後半では微分の定義を行い、微分可能性に関する説明を行いました。
次回は、ランダウのO記号の説明を行い、初等関数の微分まで行ければと思います。
それから、今日は授業アンケートを実施しました。アンケートの集計結果についてはあらためて書きたいと思います。
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今回は、前回行った1変数多項式の四則演算のアルゴリズムのうち、残っていた擬除算のアルゴリズムの説明を行いました。
次に、計算量に関する説明を行い、1変数多項式の加減算の計算量の説明まで行いました。
次回は、1変数多項式の乗除算の計算量の説明を行います。基本的事項はこれで終わりで、引き続いて多項式の因数分解の話に入りたいと思います。
筑波大学 大学院数理物質科学研究科のオープンキャンパスが行われました。
今日は、まず、午前中に、研究科全体での説明が行われた後、午後には、各専攻での説明会が行われました。
数学専攻では、午後1時から、自然系学系棟D509セミナー室にて、専攻説明会を行いました。学務委員の田島先生より数学専攻の概要説明の後、代数、幾何、解析、情報数学/数理科学の各分野のスタッフや研究内容の紹介を行いました。今回、私は情報数学/数理科学の紹介を担当し、情報数学/数理科学分野を構成する、数理論理学、数理統計学、計算機数学の各研究グループを紹介しました。
その後、参加者と、数学専攻のおもに大学院生との懇談が行われました。今回の参加者は、事前登録者だけで34人ということで、これは前年度の参加者数に匹敵する数字です。実際には、それを上回る人達が参加されたと思われ、セミナー室が満杯になるほどの盛況ぶりでした。懇談も、多くの人が時間いっぱいまで、在学生の人達らと活発に情報交換を行っている模様でした。
今年度の数学専攻博士前期課程(修士課程)の新入生は33人と過去最大級でしたが、個人的には、来年度もたくさんの人が受験されることを望みます。
先月から微積分の講義を始めたわけですが、その第1回の最初の時間のガイダンスの中で、大学で数学を学ぶ上でのアドバイス、というか、コツ、といったような話をしました。
自然系の学類(数学、物理、化学、あと地球もか?)では、毎年、1年次の1学期から2学期の基礎教育の授業に関する授業アンケートを行い、通常ですと、秋に「学生と教員の懇談会」を開きます。この際に、授業アンケートの回答内容を基に、授業改善のための討論を行います。
このとき、学生からは、授業が速過ぎる、もっとわかりやすい授業をしてほしい、大量の板書をノートに書き写すのが大変、といった意見が毎年出ています。一方、それらに対し、教員からは、大学で学ぶ内容はそれ程易しいものではないので、そのつもりで勉強する必要がある、とか、大学では、高校までの学習方法や学習習慣から変化させる必要がある、といった意見や指摘が出ています。
そこで、今回、1年生で最も基礎的かつ重要な授業の一つである「微積分」の講義を受け持った機会ということで、教員の側から先手を打って、学生に対し、高校までの学習習慣や学習方法に対し、大学の授業に合わせた対応の変化を促すための話をしました。具体的な内容は、同時に配布した資料(下記を参照)にありますが、大まかには、大学の単位制度として、1単位とるためにどれだけの時間の勉強が必要とされているかという制度に触れたあとで、大学の、主に数学の授業科目における予習、授業、復習のサイクルの中で具体的にどのようなことを行ったらよいか、その一例を説明しています。
この時の模様は、第1回の授業の録画にも含まれていますが、大学の数学の授業を始める上でのガイダンスの1つとして有効かもと思いましたので、この説明の部分を抜粋してお届けします。この他の授業の録画は、YouTube のチャンネルページをご参照いただければ幸いです。
今年度、1学期に「微積分I(物理学類対象)」の講義を担当していますが、毎回の講義の模様を録画し、公開しています。
以前は、数学科の微積分の板書の授業をビデオで録画してインターネットに流しても、大して意味はないんじゃないの、と思っていましたが、いろいろな大学のオープン・コースウェア (OCW) で微積分や線形代数の授業の録画を載せていることを知り、まぁさらに1つ同じような授業を載せても無駄かもしれないけど、悪いことではないだろう、と思うようになりました。
まっとうな理由はそれ程あるわけではありませんが、数学域で録画や中継の用途に業務用ビデオ機材一式を提案して入れていただいたこともあり、なるべく元をとるように使った方がよさそうな気がしたり、実際に講義のビデオ録画を継続的に公開するために必要なコスト(設備、費用、労力)をためしに調べてみよう、という気持ちもあります。
一方で、教員になってそれなりに時間も経ち、誰かに「叱ってもらう」機会が減ったと感じ、自分の仕事に謙虚な姿勢で臨むことを忘れないために、自分が行っている授業を見ていただいてご批判をいただく、といったような機会にもなるのではないかと思いました。履修者の人達に対しては、どのような効果があるか、あまり見当はついていませんが、逆に、私が予想しないような録画の活用方法などを提案してくれればおもしろいのではないかと思います。
録画は YouTube のチャンネルページにて公開しており、録画も含めた授業全般の情報は授業のサポートページに掲載しています。
YouTube チャンネルページ:http://www.youtube.com/user/atelieraterui
授業サポートページ:https://www.math.tsukuba.ac.jp/~terui/calculus1-2012
今日は、授業の出席をとってみることにしました。現在のところ、出席状況を授業の成績に反映させるかどうかは決めていませんが、決めたら連絡します。連休明けの授業ですが、ほとんどの人が出席していたようです。
今日の授業では、前回残ってしまった連続性公理の説明を終えました。引き続いて、数列の収束と発散、関数、関数の収束と発散について説明しました。数列や関数の収束と発散については、時間の都合で ε-N 論法や ε-δ 論法による収束や発散の定義を省略せざるを得ませんでした。これらは3学期の「微積分III」にて扱いますが、講義ノートの方にはこれらの定義と解説も記載していますので、参考にしてもらえればと思います。
今回の講義から、講義ノートの内容のうち、授業で実際に講義した部分については、ノートの左端にオレンジ色の線を入れました。講義ノートの内容は「本来私が講義したい」内容ですが、残念ながらその全部を実際に講義する時間はないので、各自、講義ノートを参照の上、必要に応じて内容を補ってほしいと思います。講義ノートの入手方法は、いつも通り「授業サポートページ」から PDF ファイルでダウンロードできます。
次回は、連続関数、初等関数について説明した後、微分の定義に入る予定です。
授業サポートページ:https://www.math.tsukuba.ac.jp/~terui/calculus1-2012
今日は連休明けの授業で、最初人が揃わなくてちょっと様子見モードになりましたが、間もなくほとんどの人が揃ったので授業を始めました。
今日は、前回に引き続き、アルゴリズムの記法について一通り説明した後で、1変数多項式の四則演算をアルゴリズムの形で書き下して説明しました。最後の「擬除算」が残ったので、これは次回になりますが、各自考えてもらえればと思います。
今日は、健康診断のため、授業が短縮されて1時限のみとなりました。
今回は、前回に引き続き、Cantor の区間縮小法による実数の連続性の公理を説明しました。その後、教科書に記載されている実数の連続性の公理「有界な単調列は収束する」の説明のために、集合の上界、下界、上限や下限、数列の有界性といった用語の定義や性質を説明しましたが、結局、公理の説明までに至らずに、時間となりました。
次回は、今回の授業で残った連続性公理の説明をして、数列の収束や発散の定義や、数列の極限の性質について説明する予定です。なお、来週5月1日は木曜日の授業を振り替えて行うため、次回の授業は連休明けになります。
授業サポートページ:https://www.math.tsukuba.ac.jp/~terui/calculus1-2012
今日から実際の授業に入ったわけですが、今日はまず、学部(数学科相当)の授業でやるような、代数の基本的事項の復習(Euclid 整域、一意分解整域 (UFD))や、多項式を扱うのによく使う用語(次数や主係数)の復習を行いました。
その後、1変数多項式の四則演算のうち、計算代数に特有の「擬除算」について説明しました。残りの時間で、アルゴリズムの基本事項の説明に入ったところで時間となりました。
次回は、アルゴリズムの基本事項の続きを行います。(計算量の説明の準備です。)来週4月30日は「昭和の日」の振替休日なので、次回の授業は5月の連休明けになります。
今年度は、微積分I(1学期、物理学類対象)の講義を担当することになりました。
今日の前半の1時間は、ガイダンスを行いました。ガイダンスの前半は、よくあるように、担当教員や教材の紹介、単位の取り方などを説明しました。後半では、大学での学習の意識や方法に関して、学生側の意識と、教員が学生に期待するものの間にギャップが感じられることから、大学の制度の特徴、望ましい心構えや学習方法の例について、説明しました。
後半の1時間は、集合や実数の区間の概念や記法について説明した後、実数の構成の説明に入り、有理数の構成まで行ったところで時間になりました。
次回の授業では、有理数の構成法の一つとして Cantor による区間縮小法を取り上げ、実数の連続性の公理などについて説明する予定です。なお、次回は、学生定期健康診断のため、4限は休講とし、5限のみの授業とする予定です。
あと、授業のサポートページを作りました。こちらに、授業の配布資料などを載せています。
今年度の大学院の授業は先週から始まっていますが、私が担当する授業は今日からです。
今年で4回目になる「数理科学II」の講義ですが、今回は、授業を行う1年間(3学期、9か月間)を前半と後半に分けます。前半は私が担当し、おもに1変数/多変数多項式の因数分解を中心に、多項式演算やアルゴリズムの概要について説明します。後半は田島慎一先生が担当され、多変数多項式環上のグレブナー基底や、微分作用素環とグレブナー基底の話をされる予定です。
今日はひとまず、授業のガイダンスとして、授業内容の説明に引き続き、参考書や主な数式処理システムの紹介、数式処理の(特に数値計算と比較した)特徴について説明しました。次回から数学の話に入り、次回は多項式環の基本的事項から説明する予定です。
このたび、筑波大学 数学域/数学専攻の計算機室にて、KNOPPIX/Math 2011 dojo DVD の配布を始めました。
KNOPPIX/Math は、DVD から起動可能な Linux オペレーティングシステムの1つである KNOPPIX に、各種のフリーな数学ソフトウェアを添付し、 数式処理、数値計算、可視化等のさまざまな機能を利用できるようにしたものです。
KNOPPIX/Math 2011 dojo は、科学技術振興機構 戦略的創造研究推進事業 CREST 数学領域 "数学と諸分野の協動によるブレークスルーの探索" の研究課題「現代の産業社会とグレブナー基底の調和」等の補助を受けて制作されたものです。
今回配布の DVD には、以下の3種類があります。
今回配布の DVD は、私と同じく計算機数学分野所属の田島慎一先生が配布元から配布を受け、私が管理して配布しています。 今年度の筑波大学 大学院数理物質科学研究科 数学専攻の新入生全員にも配布しています。制作、配布に携わったプロジェクトの方々に感謝します。専攻内で広く利用していただければと思います。
このたび、昨日から東京理科大学 神楽坂キャンパスで開催されている日本数学会 2012 年度年会の函数論分科会にて、田島慎一先生と共同で「行列の最小消去多項式を利用した固有ベクトル計算」という題目で一般講演を行いました。
これは、田島先生と以前から共同研究をさせていただいているテーマで、行列のレゾルベントの留数解析に関する田島先生らの研究成果に基づいて、行列の固有ベクトル計算を速くしようというテーマです。
行列の(厳密な)固有ベクトルの計算は、一般に手間のかかる計算で、計算代数の分野としてもこの計算の効率化は興味深いトピックの一つであると思います。田島先生らは、従来から、行列のレゾルベントの留数解析に基づき、これらの計算を多項式計算を用いて効率化を図る研究に取り組んでいます。今回の話では「最小消去多項式」を利用して固有ベクトル計算を効率化するというテーマで私もお誘いいただきました。田島先生は算法の理論面を作られ、私は主に算法の実装やベンチマークテストを担当しています。
今回の発表は、昨年開催の同学会年会で発表予定でしたが、東日本大震災の影響を受け、年会が中止になりました。その後、日本数学会の取り扱いにより、昨年の年会の研究発表は成立したものとし、その時の一般講演を、昨秋の秋季総合分科会か、今回の年会で発表できることになりました。本発表はこの制度に基づいて今回発表したものです。
参考までに、今回発表に用いたスライドを載せておきます。より詳しい資料は、追って掲載したいと思います。
だいぶ古い話になりますが、3年前の2009年春に「数学特別講義」で行った講義を収録したビデオ録画を公開しました。
録画の公開は、講義を引き受けた時から念頭にあって、講義の模様を収録し、ティーチング・アシスタント (TA) の人に編集、マスタリングもしてもらって、あとは公開するだけの状態になっていました。しかし、大学のオープンコースウェア (OCW) では、動画ファイルをまるまる置いてダウンロードする形態で、現在一般的なストリーミング再生に対応していないこと、大学のセンターにあるストリーミング対応の設備を使うには費用や手続きがいろいろあること、Youtube などでは長時間の動画のアップロードができないこと、などから、しばらく作業を保留していました。
しかし、最近になって、Youtube が、携帯電話のメールか SMS の認証で、長時間の動画のアップロードに対応したことを知り、今回、公開してみました。録画は以下の通り参照できます。
あと、こちらは以前にも紹介しましたが、講義の際のスライドも、あらためて紹介しておきます。
この授業も今日が最終回となりましたが、今日は、2つのベクトル空間の基底とそれらの間の線形写像が与えられた時に、線形写像の表現行列を求める問題と、グラム・シュミットの直交化法の問題を発表してもらいました。
グラム・シュミットの直交化法は、ちょうど今日講義されたとのことです。解答者は、定理の計算手順通りに計算を行うことはできていたのですが、計算の意味まではまだあまり理解できていなかったようで、黒板の前で、私と一問一答を繰り返しながら徐々に計算を進めていきました。今日の講義の直後で大変だったとは思いますが、計算の意味を理解することも大切なことですので、今後よく復習して理解を深めてほしいと思います。
今学期のこの授業は、人数が30人程度と、板書と討論を行う授業としては人数がやや多めでしたが、発表を2回行うと単位を保証すると言ったこともあり、早々と2回発表して姿を見せなくなった人もいる一方、学期末の方では、やる気のある人が残り、授業の雰囲気もよかったのではないかと思います。次週は期末試験を行いますが、講義の試験にも生かせるよう、よく復習して試験に臨んでほしいと思います。
今日はこの授業の最終回でしたが、無限級数の収束判定の問題、関数の一様連続性に関する問題、実数列の上限や下限に関する問題を発表してもらいました。今回は期末試験は行わず、最終的な成績は期末レポートで判定しますので、レポートの提出も忘れずに行ってほしいと思います。
今年のこの演習のクラスは、前年度に増して受講した学生さん達が積極的に参加してくれたおかげで、授業で用意した演習問題は、実数の連続性に関するやや難しい問題を除き、ほぼ全部が授業で解かれました。授業中の討論にも多くの人が積極的に参加し、有意義な授業にしてくれたことに感謝します。皆さんの今後のさらなるご活躍を祈ります。
今週も、先週に引き続き、ベクトル空間の基底や次元に関する演習問題を発表してもらいました。
与えられたベクトルが生成する部分空間の次元を計算する問題では、与えられたベクトルから行列を構成し、この行列のランクを求めることにより、部分空間の次元を計算する手順がよく用いられますが、それがなぜ可能かということを理解しておくことも重要と思います。
次回は最終回の授業ですが、少しでも多くの演習問題が解かれるよう期待します。
今日は、授業の最終回で、フラクタル図形の描画に取り組みました。レポートの方はちょっと大変かもしれませんが、やりがいもあると思いますので、より多くの人が完成して提出することを望みます。
次回は「予備日」としていましたが、今回出題のレポートの締切日ですので、質問がある人のためのオフィスアワーとし、自由参加とします。
それから、今回の出席者に KNOPPIX/Math の DVD を配布しました。これは、DVD から起動できる Linux ディストリビューションの一つである KNOPPIX に、いろいろなフリーの数学ソフトウェアをインストールしたものです。次回、もし機会がありましたらデモンストレーションを行いたいと思います。
今日は、本年度最後の授業でしたが、多変数多項式の因数分解における一般 Hensel 構成として「一般化された Hensel の補題」を説明しました。そして、多変数多項式の因数分解の計算例を提示しました。授業時間をちょっと超過してしまいました。すみません。
以上で今年度の授業が終わりましたが、残念ながら、当初目指した、多項式の因数分解の実装にまでは至りませんでした。しかし、計算機やアルゴリズムの基本、多項式の表現や四則演算の実装を、Scheme の処理系とともに示した一方、因数分解のアルゴリズムにかかわる数学の説明を一通り行いましたので、計算数学の理論と実践の両面に触れたことが、履修者の皆さんにとってよい収穫になってくれることを願っています。
今回が、1学期のフレッシュマンセミナーから続いてきた、金曜6限の授業の最終回となりました。今日は、3学期の授業アンケートをとって終了しました。
冒頭、学生の皆さんにも申し上げましたが、来週は前期日程入試、早いもので受験した人達は1年が経つことと思います。昨年の入試の後で、震災があり、オリエンテーションの初日に入学式ができず、普段着で記念写真を撮ったり、オリエンテーション合宿では大きな余震に遭ったり、入学式を陸上競技場で行ったり... で、これから先どうなるか、と、新入生の皆さんの身を案じたことが幾度となくありましたが、全員元気でここまでくることができて、本当によかったと思います。
私ともう1人の担任の先生は、ともに、学年進行で持ち上がり、今年度の新入生の人達が卒業するまでのつきあいとなります。皆さんの今後のさらなる活躍を祈ります。
なお、このセクションの情報は、今後も、この学年に関するイベント等がありましたら随時載せていきたいと思います。
今日はこの科目の最後の授業で、まず、前回の続きとして、「オイラー線」に関する定理のうち、重心と外心の座標を計算し、ついで、定理の証明をしてもらいました。
最後の発表者は、第7章の残りの部分の解説で終わるだろうと思っていたところ、ぜひ次の章も発表したいとのことで、第7章の残りの部分は手早く済ませ、第8章「オイラーと組み合わせ論」を発表してもらいました。
第8章の内容は「撹乱順列」と呼ばれる順列の問題です。彼は、これを「居酒屋の帽子の問題」として、次のように説明してくれました。
n 人の友達どうしが、全員、異なる帽子をかぶって居酒屋に行き、マスターに帽子を預けて飲む。飲んだ後で、マスターから帽子を受け取ってかぶるが、その際、全員が、行きと異なる帽子をかぶる組み合わせは、全部で何通りあるか?それから、オイラーが、撹乱順列の個数を、n に関する漸化式で表したこと、ついで、これを n の(閉じた)式で表したことが紹介されました。そして、与えられた n に対し、居酒屋を出た全員が行きと異なる帽子をかぶる確率が、n をどんどん大きくすると 1/e (eは自然対数の底) に収束するという性質が紹介されました。
組み合わせ論の話に e が出てくるというのは、なんとも驚きです。最後に、彼は「e は(事実はともかくとして)実はオイラーの頭文字でないかという気がする」という話をして、発表を締めくくりました。
これまで、約半年にわたって、オイラーの数多くの業績のほんの一部に触れてきたわけですが、それでも、多くの数学者によって数学が紡ぎ継がれていく様子や、その中でのオイラーの見事な(時には大胆な)発想力など、得るものが大きかったのではないかと思います。ある人は、感想の中で「e や π といった神秘的な無理数が、数学に内在するあらゆる垣根を越えて登場する」ことから「数学の絆」を感じたと書いていましたが、この授業に出てきた私達も、授業を通して、数学の絆で結ばれていたのかな、と思いました。
授業に出てくれた皆さんには、これからも、このような数学の絆を見つけ、これを楽しみ、また、これを身の回りに広めていってくれれば、と思います。
今日も、先週に引き続き、ベクトル空間の基底や次元に関する問題を解いてもらいました。
今日の発表では、論証をたどるのにだいぶ時間をかけ、発表を聴いている人もなるべく理解できるようにしたつもりです。発表した人はおおむね問題の答えを理解していたようですが、聴く人によく伝わるような説明を心がけることが大切だと思います。
次回も引き続き、今回と同様の演習問題と取り上げます。
今日は、実数の連続性に関する問題に加えて、無限級数に関する問題も解いてもらいました。
問題発表の際に、「... が成り立つのは... なぜだっけ?」と詰まった人がいましたが、その場でちょっと議論をして、ちゃんと内容を理解して先に進むことができました。自分で問題を解いている際は気づかなかった部分も、発表の際に気づくことがあります。このような意味でも、人前で発表したり説明したりすることの意義があると思います。という場面に出会った今日の授業だったと思います。
来週も、引き続き、これまでに出題した演習問題を解いてもらいます。
今日は、プログラミングの初歩として、再帰的なルールに基づくプログラミングを行いました。
今回のレポート課題では、関数の微分を行うプログラムを作ってもらいましたが、微妙なところでプログラムがうまく動かず、TA の人達のサポートを受けながら作業を進める人が、例年よりやや多かったような印象を受けました。レポートの締切まで1週間ありますので、うまく動くプログラムが作られることを期待します。
次回は最終回で、フラクタル図形の描画を行います。
今日の授業では、第7章「オイラーと幾何学」に入りました。この章では、平面幾何におけるオイラーの業績を紹介しています。
前半は「ヘロンの公式」のオイラーによる証明を発表してもらいました。ヘロンの公式は、三角形の3辺の長さから面積を求める公式で、公式自体は古くから知られているものですが、オイラーによる証明は、いくつもの三角形の相似を巧みに用いることによって公式を導いており、理論は中学校の数学の範囲で理解できるものですが、証明の巧みさには驚かされます。
後半では、三角形の垂心、重心、外心が1直線上に並び(オイラー線)、しかも垂心と重心の距離が、外心と重心の距離の2倍になるというものです。ここで、オイラーの証明は、平面の直交座標系に三角形を置き、垂心、重心、外心の座標を直接計算することによるもので、オイラーのたぐいまれなる洞察力と計算力を垣間見ることができます。
今日の授業では、後半のオイラー線の話のうち、垂心の座標の計算で終わったので、次回は、残りの重心と外心の座標を計算し、定理の証明に進む予定です。
今日は、これまでにも扱った、線形写像や部分空間、線形結合の問題に加え、ベクトル空間の基底や次元に関する問題も扱いました。
今日の証明問題でも、証明のステップを細かくフォローしました。幸い、問題を解いて発表した人は、内容はそれなりに理解しているようでしたが、「それなり」をより明確に理解できるように、また、自分で問題を解く際の考え方のヒントになるように議論したつもりですので、参考にしてもらえればと思います。
次回も引き続き、今回と同様の演習問題を取り上げる予定です。
今日の授業では、関数の極限値と実数の連続性に関する問題を取り上げて発表してもらいました。
その後、連続関数の性質と、無限級数に関する演習問題も配布しましたので、こちらの方も併せて学習を進めてもらえればと思います。
今日は、微積分の2回目ということで、主に積分に関する内容を扱いました。不定積分、定積分、微分方程式の解法を扱っています。
あと、微積分とは直接関係ありませんが、リストのさまざまな操作法も扱いました。今日のレポート課題では、リスト操作を用いて数値積分の計算をする課題があり、数値積分の計算の手法の一つという意味では微積分の問題の解法と関連があります。
次回は、Mathematica による初歩的なプログラミングを扱います。
先週は不本意ながらも休講してしまいましたが、今日は、整数上の1変数多項式の因数分解のまとめを行いました。Hensel 構成に基づく算法は、最後の「試し割り」の段階で、因子の組み合わせの個数が因子の個数の指数関数になり、理論上は多項式時間ではありませんが、実用上は、数次から数十次の多項式の因数分解には問題ないことなどを説明しました。
引き続いて、多変数多項式の因数分解における一般 Hensel 構成の紹介を行いました。私の担当はあと2月20日のみとなってしまいましたが、次の1回で、一般 Hensel 構成について、できるだけ説明を行いたいと思います。
今日は、2学期に第1回が行われた、学生と教職員の懇談会が行われました。
会場は、前回と異なり、4階の教室でしたが、プロジェクタの投影でトラブルがあり、前回に引き続いて、私のプロジェクタの出番になりました。不具合が起きることはやむを得ないかもしれませんが、事前に動作確認を行っておいた方がよいと思いました。
会議では、前の学期と同様、授業評価アンケートの結果発表と、それに関連する討論が行われましたが、前回に比べると、議論は低調だったと思います。学生の積極性の問題もありますが、運営するクラ代会(クラス代表者会議)の論点の設定のしかたや議論の掘り下げ方に、より一層の工夫が望まれます。
今回は、議論の成果は残念ながら前回ほどではなかったと思いますが、このような機会は貴重なので、今後とも意義のある集まりとして存続できるよう、クラ代の人達の仕事に今後も期待したいと思います。
前週、私の病気で急きょ休講にしてしまいましたが、今回は、前回に引き続き、代数方程式の解法に対するオイラーの挑戦を見た後、エピローグとして「代数学の基本定理」について発表してもらいました。
代数方程式の解法については、オイラーは完全な答えを与えることができませんでしたが、それは、同時代の他の数学者にもできなかったことであり、あと半世紀ほど数学の進化を待たなければならなかったので、やむを得なかったことでしょう。それでも、4次以下の代数方程式の解法について、オイラーがすぐれた洞察で根の計算法を与えたことは、彼のたぐいまれなる才能と努力を示していると思います。
次回からは、第7章「オイラーと幾何学」について学びます。
今日は、数ベクトル空間やベクトル空間の演習問題で、部分空間の判定や、線形結合などに関する問題を扱いました。
今日の授業もそうでしたが、「だいたい」わかっていて「なんとなく」証明できているような人の発表に対しては、この問題は何を示すべき問題かとか、議論の過程などを詳しく確認しながら発表してもらいました。発表する人は、内容を「だいたい」理解しており、理解していることはよいことですが、残りの「もやもや」とした部分をはっきり詰めるのは大切なことです。聞いている人にも参考になればと思います。
次回も、今回に引き続き、ベクトル空間の基本的な性質に関する問題を取り上げる予定です。
今日の授業も、関数の極限値を中心に演習問題を解きました。今日は、前回残してしまった問題も一通り解くことができました。
次の演習問題として、実数の連続性に関する問題を配りました。難易度はやや高いかもしれませんが、次回以降はこのテーマにも進んでいきたいと思います。
今回から2回にわたって、微積分の題材を扱います。今日は、関数の定義、極限値の計算、導関数の計算、 Taylor 展開を扱いました。今回のレポート課題は、これまでに比べて質問がやや多かったようです。
余談ですが、この授業時間、端末室の利用については、空き端末を授業履修者以外にも開放していますが、この授業時間の利用者はかなり多いようで、端末の稼働率は目測で毎回8割程度かそれ以上のようです。8割程度というと、ぱっと見、ほぼどの端末も埋まっているように見えます。
次回は、今回に引き続き微積分で、積分などの話題を扱います。
今日は、授業開始前に所用で事務に立ち寄ったところ、思いの外時間がかかり、4〜5分程度遅れて教室に着きましたが、教室に誰もおらず、それから10分程度待っても誰も来ませんでした。
この直後、総合研究棟(B棟)の院生室を訪ねてわかったのですが、授業開始時刻に来ていた人達がおり、私が先週インフルエンザにかかっていたのを知っていたそうで、私が復帰していないものと推測し、退出していたことがわかりました。私の遅刻が原因でしたので、お詫びいたします。その後、一部の人は帰ってしまったということで、残っている履修者が1人になっていたため、今日は休講としました。
次回は、前回の続きで、Hensel 構成に基づく整係数1変数多項式の因数分解について、順を追って説明します。
今日の数学類セミナーは、1クラス担任の梁先生が所用とのことで、私が担当で授業を行う予定でしたが、インフルエンザにかかってしまったため、休講となりました。
次回は、数学類のクラス連絡会(学生と教職員の懇談会)が開催されます。
今日は、予定にはありませんでしたが、担当教員の私がインフルエンザにかかってしまったため、休講としました。授業が遅れることをお詫びいたします。
次回は、前回の続きの部分を、前回指名した担当者の発表で読んでいきます。
今日は、主に数ベクトル空間の演習問題で、与えられた条件を満たす部分集合が部分ベクトル空間になるかどうかの判定問題や、与えられた線形写像 f に対する像空間 (image of f), 核空間 (kernel f) を求める問題などを解いてもらいました。
学生さん達の声を聞きますと、3学期になり、線形代数の授業がそれまでと比べて格段に難しくなったという人が少なからずいるようです。これは、線形代数のカリキュラムともたぶん関連があって、1, 2学期は、連立1次方程式や行列、行列式など、具体的な計算を伴う対象を中心に扱いますが、3学期から、一般的なベクトル空間や、線形写像など、より抽象的な対象を中心に扱うことも影響しているものと思われます。
このような場合においては、まず、単純な例題を用いて具体的に問題を考えることで、それぞれの概念を理解する助けになると思うので、演習問題ではそのような問題をなるべく多く用意したつもりですし、ぜひ各自が自分で問題にチャレンジしてほしいと思います。
次回は、引き続き、ベクトル空間の基本的な性質を扱います。
今回は、線形代数の2回目ということで、グラム・シュミットの直交化や、リストのさまざまな扱い方について行いました。
内容としては、Mathematica の操作もそうですが、線形代数の内容(グラム・シュミットの直交化)の復習が必要な人もいるようです。頑張ってレポート課題を解いてほしいと思います。
次回からは微積分の題材を扱います。
今日は、前回に引き続き、1変数多項式の因数分解の話で、今回は、Hensel 構成の中心となる定理「Hensel の補題」を説明しました。その前に、導入として、中国剰余定理に基づく因数分解の発想もできるけれども、手間の面から効率的ではない点についても触れました。
その後、Hensel 構成に基づく因数分解の手順について、順を追って説明することになりますが、今日はその導入部で終わってしまったので、残りはまた次回説明したいと思います。
今日は、再来週2月3日のクラス連絡会で討論するための、学内の福利厚生に関する要望の調査(討論形式)が行われました。
議論を聞いてみると、以前から要望を出していてもなかなか改善されていないところがあったり、自分も見聞きしていた部分もあったりしました。クラス連絡会の際に、有益な議論ができるといいですね。
ついでにお知らせですが、来週1月27日(金)に、数学類の卒業研究発表会が行われます。時間や場所は追って連絡があると思います。
今日は、第6章「オイラーと代数」に入りました。この章では、オイラーが最終的に成功しなかった事例である「代数方程式の基本定理」と「根の公式」について扱いますが、注意したいのは、オイラーの時代においてはこの問題を解決できた人は誰もいなかったということと、最終的な解決には至らなかったものの、オイラーの研究成果はやはり優れたものであったということです。
代数方程式の根の公式に関する話題では、オイラーによる4次方程式の根の公式の導出をたどりました。ついで、代数方程式の基本定理の部分では、まず、4次の実係数1変数多項式が、2つの2次の実多項式の積に分解できることを示す定理で、証明の途中まで紹介されました。
今回発表してもらった部分は、細かい計算も多く、読者が補う部分もこれまでに比べると比較的多い(しかし難易度はそれ程でもない)ですが、発表者はどちらもきちんとフォローしており、よかったと思います。次回は、代数方程式の基本定理に関するオイラーの挑戦の続きを見ていきます。
今日は、今年最初の授業ということで、整係数1変数多項式の因数分解の話題に入りました。ここでは Hensel 構成による因数分解を説明しますが、今日はその準備として、有限体上の拡張 Euclid 互除法におけるいくつかの性質について説明しました。
今日は、就職活動で出席率が半分でしたが、次回は Hensel 構成の説明に入りたいと思います。今の時期、M1 の人達も、就職活動が大変と思いますが、ご健闘をお祈りします。
今日は、線形代数の1回目ということで、ベクトルや行列の表現、行列の対角化による n 乗の計算といった話題を扱いました。
今回のレポート課題は比較的易しかったかもしれませんが、頑張って仕上げてほしいと思います。なお、第2回のレポート課題は今日が締め切りで、これから私と TA で採点の予定です。
今日は年明け最初の授業でした。今日は特に行事はありませんでしたが、ほとんどの人が、休み明けも元気に出ているようでした。
今後の予定は、2月3日にクラス連絡会が行われるとのことです。明日と16日(月)は、大学入試センター試験対応のため、授業は臨時休業となります。
今回は、年明け最初の授業です。今回は、第5章「オイラーと複素数」の後半を読んでいきました。
最初の内容は、いわゆる「オイラーの公式」で、オイラーによる、3つの異なる証明が紹介されました。それから、エピローグとして、複素数の正弦 (sine) や余弦 (cosine) の計算、複素数の対数の計算、最後に、虚数単位 i の i 乗の計算を、オイラーがいかに導いたかを読んでいきました。
複素数の三角関数では、純虚数の余弦が実数になることや、複素数の対数は一般にたくさん存在すること、i の i 乗の値は実数でしかも無限個存在することなど、従来の認識を破りつつ、複素数に対する認識を数学界に広めていったオイラーの偉大さが感じられたと思います。
なお、今回の授業は、年初めのせいか、若干空席が目立ちました。次回はこれまで通り席が埋まることを望みます。
新年最初の授業である今回は、板書も揃って授業を始めました。
今日は、線形写像の判定や、部分空間の判定などの問題を取り上げました。演習問題の方はまだ残っていますので、次回も活発な発表に期待します。なお、来週は水曜日が月曜日の振替授業日なので、次回の授業は再来週になります。
今回は、冬休みをはさんで新年最初の授業でしたが、今回も皆さん積極的に発表していました。今回の授業も、数列の収束や発散に関する問題を中心にやりました。関数の極限値に関する問題が残ってしまいましたので、それらは次回に持ち越しになります。
来週は水曜日が月曜日の振替授業日になるため、次回の授業は再来週になります。
今年初めての授業となりましたが、今日の授業では、Mathematica への入門の第2回として、連立方程式の求解やグラフィックス、アニメーションなどに関するより発展的なテーマを扱いました。
今回のレポート課題では、アニメーションの描画がありますが、今日の授業を見る限り、興味深い作品がいくつか見られましたので、履修者の皆さんの力作が楽しみです。
次回からは線形代数に関するテーマを扱います。
今回の授業では、教室に入ったところ、まだ演習問題の板書がされていませんでしたので、前回提出してもらったレポートの解説から始めました。
前回のレポートは、このたび授業のお手伝いをしていただいているティーチング・アシスタント (TA) の大学院生の人に添削してもらい、その後私が確認して成績をつけました。
まず、微積分演習や線形代数演習で初めて受け持つクラスの1回目では「必要条件」「十分条件」に関する問題を出題しますが、今回、よく理解していると思われる人はそれ程多くない(この問題の満点が1割程度)と見受けられたので、解説を行いました。
引き続いて、2学期までの線形代数に関する基本的な知識を問う問題を数題、○×の形式で出題しました。正解率は割と高かったですが、詳しく説明できるかどうかまではわかりません。授業では、何人かの人に黒板の前に出てもらって、証明や反例の提示をやってもらいました。聞いている人にも参考になればと思います。
次回は、教科書の演習問題、および前回配布した演習問題から、授業を進めていきたいと思います。
今日から、演習問題を解いてもらうことになりましたが、教室に入ってみると、黒板は皆さんの板書で埋まっていました。
今回は主に数列の収束や発散に関する問題で、今日は時間が足らず1問残してしまいましたが、順調に授業を終えました。次回も皆さんの積極的な参加に期待します。
今日は火曜日ですが、金曜日の振替授業日となりました。今回は、第5章「オイラーと複素数」に入りました。
複素数は、16世紀のイタリアを中心に発展した、1変数代数方程式の根の公式の研究によって注目されるようになりましたが、2次方程式の複素根はそれほど注目されず、3次方程式を解く際になって、本来は実根が存在するのに、根の公式を用いると複素数として表示されることから数学者達が疑問を持つようになった点については、授業に出ている多くの人が驚いているようでした。
ついで、オイラーによる解法が紹介され、複素数の偏角を扱うことにより、根の公式によって導き出された値から実根を見事に導いた部分が紹介されました。
次回も、引き続き、複素数に関するオイラーの業績を見ていきます。
今回は、まず、前回の続きで、行列の triangular idempotent form を用いて零空間(の基底)を計算する方法について説明しました。その後、f-reducing polynomial を用いて、与えられた多項式の既約因子をすべて分離する計算の部分について、補足説明を行いました。最後は、実際の例を用いて、Berlekamp による因数分解の計算結果を紹介しました。
有限体上の1変数多項式の因数分解については、これで一区切りとなります。次回からは、整係数の1変数多項式の因数分解に入る予定です。この授業の今年の講義はこれで終わりますが、新年も幸先のよいスタートになればと思います。
今回は、前回に引き続き、オイラーと解析的数論の話題を発表してもらいました。内容は、「オイラー積」を用いて素数が無限に存在することの証明、素数の逆数の和が発散することの、オイラーとそれ以降の数学者による証明、そして、素数の分布に関する「素数定理」の話題などでした。
次回からは、次章「オイラーと複素数」に入ります。
このたび、数学類が開設する1年次対象の授業科目の「線形代数III演習」を担当することになりました。今回は物理学類2クラスの担当です。
今日は、ガイダンスとして、授業の進め方や単位の取り方などを説明の後、簡単なレポート問題 (quiz) を解いて出してもらいました。次回、解答と解説をしたいと思います。
このたび、数学類が開設する1年次対象の授業科目「微積分III演習」を担当することになりました。今回は化学類・地球学類のクラスの担当です。
今日は、ガイダンスとして、授業の進め方や単位の取り方などを説明の後、最初の演習問題を配って各自取り組む時間にしました。
化学類や地球学類の微積分の授業は、1学期と2学期の間は、各学類1クラスで開講され、各クラスとも各学類のほぼ全員が履修するので、クラスの人数は40〜50人程度と多くなります。こうなると、数学の演習の特徴である「板書で解答」がほぼ不可能です。 一方、微積分IIIでは履修者数がぐっと減るため(今回は15人程度)、板書も可能になるので、学生さん達にはじっくり学んでもらえればと思います。
今日から、全学計算機のサテライトを利用して、実質的な授業が始まりました。
今日は、数式処理システム Mathematica の基本操作の1回目と、e-ラーニングシステム Moodle の利用法などを説明しましたが、説明時間が予想よりもやや多くなり、実際の作業時間が少なめになったと思います。幸い、学生さん達はほとんどが順調に作業しているようでした。
今日はまだ12月前半ですが、来週20日は金曜日の振替授業のため休講、再来週27日は冬休みということで、今年の授業はこれで終わりです。これに伴い、レポートの締切が、通常、次回授業日としているところを、翌週20日にしましたので、注意が必要です。来年も履修者全員元気に出席することを望みます。
今回は、前回に引き続き、f-reducing polynomial の計算法の続きを説明しました。
この中で、ある行列の零空間 (kernel) (の基底)を計算する必要がありますが、そこで、行列の triangular idempotent form (下三角行列で、2乗すると自身に等しくなるような行列) を求めることで、零空間の計算の手がかりになります。今回はその紹介をしたところで時間がきたので、次回はそれを用いた零空間の計算から説明する予定です。
今年度も、数学類3学期、2年次対象の「計算機演習」を担当することになりました。
今日は、初回ということで、授業のガイダンスを行いました。今年度の履修者数がどの程度になるかと思いましたが、例年とほぼ同じ、50人台ということになりそうです。それから、スタッフの体制ですが、今年度は、いつもより多く、10人前後のティーチング・アシスタント (TA) をお願いしました。今回は、各人の都合により、授業専従の人、レポート添削専従の人、両方を行う人に分かれています。
実際の授業は来週から行います。
今回から3学期に入りました。
今回は、前回欠席者もいたので、「中国剰余定理」の多項式版を説明した後、f-reducing polynomial が必ず存在することを、中国剰余定理を用いて説明しました。
その後、f-reducing polynomial の計算法について説明を始めましたが、途中で時間がきたので、続きは次回行います。
3学期からは「数学類セミナー」という名前の科目になりましたが、回数は1、2学期からの通しの回数で数えます。
今日は久しぶりに特に行事もなく、連絡事項のみで終わりました。来週12月9日は、担任の出張に伴い休講で、次回は12月16日になります。
今日から3学期分の授業に入りました。
前半では「バーゼル問題」について、オイラーによる応用として、三角関数のべき級数展開を求める際に、p 級数の値を利用できること、それから、オイラー以降の研究の進展について発表してもらいました。p が奇数の場合の p 級数については、オイラー以降の研究の進展がほとんどないことに驚かされます。
後半では、第4章「オイラーと解析的数論」に入りました。今日のところは、オイラーによる、調和級数と素数の関係の解明について発表してもらいましたが、いつものように、無限級数に対する(形式的な)加減乗除を駆使して結論を導くオイラーの大胆さには驚かされます。
次回は、オイラーによる、素数の逆数の和が無限大に発散することの証明など、オイラーによるさらなる成果について見ていきたいと思います。
今日は、授業アンケートをとりました。前回の日記で「全代会教育委員会」主催と書きましたが、正しくは、自然系学類のクラ代会の主催でしょうか、とにかく、自然系学類が独自に行っている授業アンケートのようです。
このアンケート調査は、マークシートと記述式の2本立てで、2学期の授業科目6〜7科目の調査を行うので、用紙の種類も多く、それなりに時間をかけて皆さん答えていました。この結果は3学期のクラス連絡会(学生と教員の懇談会)の際に討議資料の一つになると思いますが、授業改善につながることを望みます。
2学期のクラスセミナーは今回で終わりですが、3学期は「数学類セミナー」とまた衣替えして、同じ時間に行います。
今日の前半は、前回進めなかった部分、オイラーによる「p 級数」の計算の拡張について発表してもらいました。
「p 級数」は、数列 1/np (n = 1,2,3,...) の和で、p = 2 のときが有名な「バーゼル問題」ですが、オイラーは、p = 2 の場合の無限級数の値を求めたのに続いて、他の p の値に対して、それらの無限級数の和の計算にチャレンジしました。
その結果、彼は、代数方程式の根と係数に関する新たな公式を編み出し、それを道具に用いて、p が偶数の時に、p 級数の値を構成的に計算する方法を見出しました。これにより、p が偶数のときの p 級数の解明は大きく進歩したと言えると思います。
引き続いて、後半では、「バーゼル問題」のオイラーによるもう一つの証明を紹介してもらいました。先の証明は「オイラーらしい信念の飛躍」があり、これに疑問を持つ人もいたようですが、今度の証明では、誰もが認める微積分の基本的な性質のみを用いた証明に成功し、これもまた素晴らしいものだと思います。
次回は、オイラー以降のこの問題に対する研究の進展などを紹介してもらう予定です。2学期の授業は今回で終わりで、今学期発表がなかった人にはレポート課題が出ます。期末試験の準備もあって大変かとは思いますが、各自頑張って力作が出ることを期待しています。
今日は、有限体上の1変数多項式の因数分解への準備として、f-reducing polynomial の概念と、中国剰余定理について説明しました。
2学期の授業はこれが最後で、来月、3学期は、中国剰余定理をもとにした、f-reducing polynomial の存在性と、その計算方法から説明していく予定です。
今日は、いわゆる「バーゼル問題」の、オイラーによる最初の証明 (1735年) について、発表してもらいました。
オイラーによる証明は、「無限次の1変数多項式の因数分解」のように「オイラーらしい信念の飛躍」(本文より)を伴うもので、その発想には読んでいて驚かされますが、それが、厳密には証明が必要なものであっても、本質的に筋が通っていて、正しい方向へ答えが導かれるという点に、ますます驚かされます。
今日の授業では、オイラーによる「p級数」のさらなる成果に進む予定でしたが、今日当たっている発表者のうち、1人目が欠席、3人目が風邪で声が出ず、4人目は準備不足ということで、今日は1人で発表が終わりました。次回は今学期最後の授業ですが、次の人から無事進むことを期待しています。
今日から、有限体上の1変数多項式の因数分解の話題に入りました。この授業では、有限体上の1変数多項式の因数分解として、Berlekamp による算法を取り上げます。
今日はまず、導入として、環や体の術語(概念)の復習を行い、ついで、有限体上の多項式や、代数拡大による有限体の構成について、例題を挙げながら解説しました。そして、今後使う道具として、Fermat の小定理を説明しました。
次回以降は、引き続き、これから使う道具、特に中国剰余定理の説明をしながら、算法の解説に進む予定です。
ついでに、余談ですが、毎回、この授業が終わった後の教室に、次の授業を受ける学部の3年生の人達が入ってきますが、一部の人達が興味深そうに、残った板書を眺めています。そんな彼らに、今は有限体上の多項式の因数分解をやっていますなどと話したりしています。
彼らの授業は2学期で終わるそうなので、板書の見物も今月限りだと思いますが、もし、彼らの中で、このまま大学院に進み、数年後、私もこの授業を続けていて、彼らが聴きに来たりするようなことになったら、ちょっとおもしろいかも、と思いました。
今日は、クラス連絡会(学生と教員の懇談会)ということで、学生と教員が直接集まり、学生による授業評価や、大学の福利厚生などについて、直接議論する、毎年恒例の行事がありました。
会場は、普段クラスセミナーを行っている場所と同じフロアの教室でしたが、入って早々、会を運営するクラ代会(クラス代表者会議)の人から、プロジェクタに投影できないと相談されました。私も試してみたところ、やはりうまくいかなかったので、急きょ、自分のオフィスにあるプロジェクタを持ってきて、何とか投影できました。ただ、このおかげで、福利厚生に関する議論を聞き逃してしまいました。
今年、意外だったのは、授業評価アンケートに関する学生からの意見がなかったことですが、授業評価アンケートに基づいて、クラ代会が、いくつか討論の議題を設定しました。それらは「板書の質(数式は問題ないが日本語が見づらい)」、「数学の全体像が見えない」、「授業で扱う内容の具体例を挙げてほしい」、「演習問題の模範解答を配布してほしい」というものでした。
これらの討論では、学生からも教員からも、活発に意見が出ていました。全体的に、学生からは教員に対する要望が出たのに対し、教員からは、学生に対し、より自発的な対応(「その場で質問や要望を出す」「自分で本やインターネットなどの情報を調べる」「自分で具体例を作ってみる」「すぐに正解を求めず、自分で考え抜く姿勢も大切」等)を促す意見が出ました。毎年、議論の内容はそれ程変わらないような気がしますが、この懇談会に出席する1年生は、毎年変わりますから、こういう形で毎年対話を続けるのは意義があると思います。
今後、年度末までに、例年ですと、旧自然学類に相当する4学類(数学・物理・化学・地球)の合同の懇談会、冬にも数学類で行う第2回の懇談会がありますので、また有意義な議論になることを望みます。
今日は、前半で、この章のまとめとして、調和級数と自然対数の差がある定数に収束すること---オイラの定数 γ の話題を取り上げました。
後半は、「第3章:オイラーと無限級数」に入りました。この章では、若き日のオイラーの名声を決定的なものにしたと言われる「バーゼル問題」、すなわち、1/n^2 の無限和が π^2/6 に等しいことの証明を取り上げています。今回は、オイラー以前の結果と、オイラーによる最初の成果として、級数の近似値を効率的に求めるための研究を取り上げました。
次回は、バーゼル問題の証明を見ていく予定です。
Google Developer Day 2011 Tokyo (以下 "GDD" と略します)に参加してきました。これは、Google が開発、運用している、さまざまな技術の紹介、Google の技術を用いた各出展者の製品やサービスの紹介、Google の技術を用いて開発している開発者の交流のイベントです。
私自身は「お気楽開発者」といいますか、普段は主に Google の製品やサービス (Chrome, GMail, Google Apps, ...) を使う方で、たまーに必要に迫られて、Google なんとかの API リファレンスやチュートリアルを見てプログラムを作ったりする程度ですが、Google の技術には関心ありました。
GDD に参加するには、一般参加枠の場合、DevQuiz という問題を解いて、得点でクイズ参加者の上位に入る必要があります。DevQuiz を受けた際の詳細については、以前の私の日記の方にありますが、何とかこれを通過し、参加できることになりました。
以下、イベントに参加した際の記事ですが、いろいろな講演や出展があったので、私が見聞きした分に限る点、お断りいたします。
まず、会場に入って、上の写真のような大きなパネルがあります。GDD 2011 のロゴです。(ロゴの由来については、今回 GDD の運営で大活躍された、Google の山崎富美さんのブログの記事があります。)
会場地図と講演のスケジュール。(今回のアジェンダは GDD のwebページにあります。)
たくさんの人が来て、スタッフに誘導されながら列を作って入場です。
さすが、朝のおやつも完備しています。うちの業界の国際会議とほぼ変わらない雰囲気。
午前中の基調講演が行われるメインホールには、スタッフの誘導に従って入りましたが、たまたま並んだ順番で、中央部まん中の一番いい席になりました。普通なら VIP 席ですよね。コンサートなら S席。開発者は平等に扱われる雰囲気が好感がもてます。
午前中の基調講演は、2時間も何やるんだろう、持つのかなーと思っていましたが、実際に聴いてみると、最後まで飽きない内容でした。内容は、現在 Google が中心的に取り組んでいる技術:Android, HTML 5, クラウド (AppEngine), ソーシャルネットワーク (Google+) の紹介ですから、ニュースを見たりすればそれでも情報を得ることはできますが、よく名前を聞く有名人を直接見られるとか、最新技術のデモを直接見られるとか、そういう点は大いに刺激になります。
講演を聴いていると、Google のもの作りにおける基本姿勢の一つは「技術者を動機づける」という印象を受けました。同様のイノベーションをもたらしている Apple と比べると、「利用者のために」という目的は同じだと思いますが、Apple では、技術(者)はなるべく製品を影で支えるという印象に対し、Google は、技術(者)を前面に出して製品を引っ張るという印象で、両者における技術(者)の露出度(?)の違いが興味深く感じられました。
基調講演が終わるとお昼で、お弁当が出ます。今回は、サンドイッチ、サンドイッチ(ベジタリアン用)、中華弁当、洋風弁当から選べましたが、みなとみらい→中華街という安易な発想で、中華弁当を選びました。崎陽軒のお弁当です。うまかった。
昼食で、若い開発者の人と話をしました。その人の会社では(個別ドメイン用)GMail と Google Apps を統合したサービスを作ったりしているそうですが、3月の震災を機に社内のメールシステムを GMail に移行したりしているうちに、それを商売にするようになったというあたりが興味深かったです。あと、その人のノートパソコンのケースをちらっと見たら布製で、手作り感があったので興味があって尋ねたところ、お祖母さんが作ってくれたのだそうで。なんてすてきなケースなんでしょう!
午後は、1時間ずつ、4つくらいのトラック(同時並行)で講演です。私が聴いたのは、Google+(Google のソーシャルネットワークサービス)と、HTML 5のオフライン技術の話が中心でした。Google+ の API も、基本的な部分は簡単に使える話とか、Google Hangout という、ビデオ会話システムでは、ビデオで会話しながら、参加者が同時にwebアプリでゲーム(以外の用途もありますが)ができるとかという話も興味深く聴きました。HTML 5の話はほとんど知らないことばかりだったので、ためになりました。
講演会場は、最前列から3列くらいには、椅子の下に電源があり、重宝しました。あと、各講演会場の入口に、Chrome のロゴをかたどった飴が配られていて、これがなかなかおいしかったのですが、よく見ると、製造元が「金太郎飴本店」とあって、正真正銘の金太郎飴であることがわかりました。
講演会場の外では、さまざまな出展が行われており、にぎわっていました。NTT ドコモのブースでは、これから発売される GALAXY NEXUS (Android 4.0 "Ice Cream Sandwich" を初めて 搭載したスマートフォン)が、発売に先駆けて実機が展示されていました。が、その脇には手書きで「撮映はご遠慮下さい」(太字は筆者)との掲示が・・・。よっぽどこの掲示を撮映したかったですけどね。
Google Technology Users Group (略称 GTUG; ジータグ)による GTUG Lounge には、Google TV や、日本でまだ出ていない Chromebook(Chrome OSで動く、webアプリのみを使うノートパソコン)の展示がありました。
こちらが Chromebook。サムスン製です。ログインすると、Chrome が全画面で立ち上がるのみで、たしかにこれだとwebかwebアプリで仕事をするしか選択肢なし。結構薄め、軽めで、Chrome の動作もサクサクしています(ただし動画の再生などはやっていませんが)。会場内でも、Google の人が Chromebook とおぼしき機材を持ち歩いているのも見かけました。
さて、夕方6時になる頃には、ほとんどのトラックでセッションが終わり(いくつか続いているトラックもありましたが)、メインホールに移動して Ignite セッションが始まるのを待ちます。ロビーではちゃんと(?)アルコールが用意されており、私はもう少しで帰りに駅から自宅まで車を運転しなければならないことを忘れそうになりました(笑)。
オープニングは、Team Lab. による "Google Fes!" というもので、 何が始まるんだろーと思ったら、みんなでこのオープニングのための特設 web サイトに、Chrome か Android の web ブラウザで接続すると、画面のように1人1人に楽器が割り当てられます(私の楽器は「マラカス」です)。これは、マウスをクリックするか、"G" キーを押すかすると、 自分のマシンでは音が出ます。同時に、サーバ側からステージの画面に投影される絵が、参加者の入力に応じて動くというもので、音楽に合わせてみんなで楽器を叩いて(?)セッション、というものでした。この音を出す機構が HTML 5 の技術だったり、ホストとなるサーバは Google App Engine だそうですが、サーバ1台で数百人の接続を余裕でさばいたり、といった技術解説つきの、Google ならではのセッションでした。
Ignite と、このセッションの詳細については Google の blog にありますが、1人持ち時間5分、スライドは15秒感覚で自動的に切り替わるというプレゼンテーションです。私はこれまでこういう形式のプレゼンの経験があまりなかったので、興味がありましたが、よく考えてみると、自分のいる業界では、日本数学会の春と秋の学会は、これに近いものかもしれません(1人持ち時間が10分前後、短い人は5分など)。あと、学部の卒業研究発表会も、1人 の持ち時間が質疑応答入れて7分、とかだったりするので、案外、自分が未経験なだけで、こういう形式のプレゼンは身の周りにもありそうなことに気づきました。
Ignite 中盤には、Google ダンス部によるパフォーマンスというのがありました。出し物の中身はそれまで知りませんでしたが、後で調べてみたら、元格闘家の須藤元気さんが率いるダンスパフォーマンスユニット「WORLD ORDER」が、今年、 Microsoft が主催するイベント "WPC 2011" に出演した際のパフォーマンスの再現だったようです。なかなかの力作に拍手喝采でした。ついでに、今回のユニット名が "GDD48"。
Ignite の後半では、一好俊也さんの「死海文書オンラインコレクション」でかかったスライドが、どう見ても、トップバッターの久川真吾さんのものという事故が。セッションは一旦中断され、重田崇嗣さんの「Future API Client」が先に行われた後も復旧せず、Ignite の司会だった GTUG の安生さんと Google の北村英志さんによる漫才・・・ではなくて、今回の GDD の舞台裏などのトークショーが急きょ行われました。
その流れで質疑応答が始まって、客席から「停電などでも Google のサービスが止まらないためにどのような対策を行っているのか」という質問があり、Google の松尾貴史さんが登壇して「short answer は・・・『企業秘密』です」、「long answer は・・・そうならないよう、Google の技術者達は日夜努力しています。決してダンスばかりやっているわけではありません」(以上、私による要約)という回答。発言のたびに客席が湧いていました。そのうち、一好さんのプレゼンも復旧し、死海文書の興味深いお話。
最後は、Google DevQuiz チームによる、DevQuizの解説。特に「チャレンジクイズ」に関心が集まりました。こんな情報がもたらされました。
おしまいは、Google の山崎富美さんの司会でクロージングが行われ、ボランティアスタッフや講演者の人達が登壇して、記念写真の撮影で幕を閉じました。
以上が、イベントの流れですが、 いろいろグッズももらったので、紹介しましょう。
まず、GDD というと、2009 年の GDD で、Android けーたいを参加者にサプライズで配布したのは大きな話題となり、それ以降、毎年この手の「おみやげ」が一部で期待されているようですが、残念ながら今年もそのようなものはありませんでした。Google からメールで参加証が送られた際にも
本イベントでは、高額なプレゼントをご用意しておりませんので、予めご了承ください。と但し書きがありましたので。
ただ、 デバイス関係では「Android 端末用のゲーム用コントローラ」が配布されました。SDK も無料で提供されているようです。このコントローラは Bluetooth 接続で、Mac につないで Keynote のプレゼンの操作もできた、という話が、早くも参加者の方からあったみたいです。
それから、この手のイベントですと、まずTシャツですか。今回のTシャツはこんな感じでした。
背中の方には、今年の開催都市が一通り載っており、その中で「東京」がハイライトされています。
次に、入場の際に配布されたパンフレット&地図。
八つに折りたたむと、同じく会場で配布されたカードホルダにちょうどよく収まり、しかも "Google Developer Day 2011" のタイトルが、ちょうどネームタグの上に現われます。
一方、ネームタグの方は、Google Developer Link というサービスを使って印刷したものです。オンラインで必要事項を入力し、自分で印刷するか、セブンイレブンのネットプリントで印刷もできるという、おもしろいプロジェクトです。なお、このサービスは今後も続ける予定の旨、Ignite の際にアナウンスがありました。
今回、ピンバッジがたくさん手に入りました。こちらの記事にもありますが、これは、本来、Android, HTML 5, Google+ の各カテゴリーでそれぞれ5つ、合計15種類用意されたものです。参加者には1種類のバッジが10個ずつ配られ、他の人とバッジを交換して、2つのカテゴリーのすべて、合計10個のバッジを集めると、ごほうびがもらえるというものでした。
私は、Android の Ice Cream Sandwich(茶色のドロイド君)を手にして、Android と Google+ を集めようとしましたが、残念ながら10個揃えるに至りませんでした。所々レアものがあるようで、うわさによると、Google+ では赤のバッジがレアだったようです。
その他、Google+ の +1 ボタンをかたどったシールや、Google のホームページのロゴがパックマンになったときのパックマンロゴのステッカーも配られました。
・・・とまあ「お前はグッズもらいに行ったのか?」と言われそうですね。まぁ一部はそうですが(笑)、何よりももらえたのは、何かを作ろうというモティベーションだったと思います。どのイベントも非常に楽しめましたし、自分も何か作ってみようかな、何ができるか探してみようかな、という気になってきました。こういったわくわく感を、普段の仕事場でも忘れず、なるべく生産的な仕事ができるようにがんばろうかな、と思います。今回の GDD の準備、運営、講演をされた方々や、参加者として交流できた方々に感謝いたします。
あと、このレビューを最後までお読み下さった方、ありがとうございました。楽しいイベントですし、DevQuiz はちょっと、というか、結構手応えありますが、開発好きな方ならチャレンジして損はないと思いますので、これを読んで興味をお持ちになった方には、ぜひ次回の GDD でお目にかかるのを楽しみにしています。
今日から久々に授業再開ということで、今日から、多項式の因数分解の話題に入りました。
今日のところは、因数分解の全体的な道筋を説明し、引き続いて無平方分解の説明を行いました。無平方分解の説明は今回で一通り済んだので、次回は、有限体上の1変数多項式の因数分解の話題に進みます。
今日は、オイラーの業績として、指数関数と対数関数のべき級数展開を求める話を中心に議論しました。
オイラーは、著書「無限解析入門」の中で、指数関数と対数関数のべき級数展開を扱いました。この本では、内容を初等的にするため、微積分を使わずにこれらの計算を行ったとのことですが、計算の鍵を握っているのは、ニュートンによる (1+x)rの2項展開で、指数関数や対数関数の式を巧みな操作でこの形に持ち込んで展開を行っています。そして、非常に巧妙なやり方で、指数関数と対数関数のべき級数展開を得ていました。
オイラーによるべき級数展開の導出で印象的な点の一つに、「無限」の扱いで、たとえば、整数 j に対し、 j/(j-1) という有理式において、 j が無限に大きくなる時にはこの式は 1 に限りなく近づくとして、1とおいて計算を進めたりする点があります。もちろん、これを厳密に確かめるは、19世紀以降の微積分の発展を待たなければなりませんが、オイラーのこの大胆さに爽快感を覚えるとともに、この直感的な操作も本質的には正しい方向に計算を導くことに、オイラーの発想の非凡さを感じます。
次回は、今回の内容に関連する話題として、調和級数の発散と「オイラー定数 γ」の話に入る予定です。
今日は、この授業内で、中央図書館にて、数学類対象の「図書館フレッシュマンセミナー」を実施しました。
附属図書館では、図書館サービスに関するさまざまなチュートリアル(講習)が行われています。「図書館フレッシュマンセミナー」もその一つで、主に学類1年生を対象に、図書館の使い方の基礎知識を教えてもらうものです。通常は、学類単位で申し込んで受講します。
数学類も、今年度、図書館フレッシュマンセミナーの受講を申し込みましたが、図書館側と私達の都合の折り合いがなかなかつかず、今の時期の実施になりました。
前半は、中央図書館の集会室に集まり、職員の方の講習を受けました。内容は主に図書館のオンラインシステムの使い方で、自分のアカウントでログインし、蔵書を検索したり、借りたい本が貸し出されているときに利用予約を行ったり、雑誌や論文記事、新聞記事などを探したりすることができます。
後半は、4つの班に分かれ、職員の方々の先導で、館内を見学しながら、各施設の使い方などの説明を受けました。雑誌が配置されている電動書架や、セミナー室、視聴覚資料、コピー機などを見て回りました。新入生の人達も入学して半年経ちますが、自動貸出機をまだ使ったことがない人もいたようで、今回の講習も役に立ったと思います。
今回、講習にご協力下さった附属図書館と職員の方々に感謝します。来週は通常のクラスセミナー、再来週は、数学類のクラス連絡会の予定です。
今日は、前半、偶数の完全数に関するオイラーによる定理の証明の後の研究の進展について、発表してもらいました。
完全数については、まだ謎も多く、たとえば、奇数の完全数の存在については、存在の証明も非存在の証明もまだできていません。現在までの研究で、10300までの奇数には完全数は存在しないことがわかっているそうです。その他、これまでに知られている完全数のいくつかの性質を見ました。
後半では、第2章「オイラーと対数」の話に入りました。今回は、オイラーが登場する前の話で、対数の導入や、対数の数値計算の話が取り上げられました。オイラーによる、対数関数や指数関数の級数展開が行われる以前は、対数の数値計算にも大変な手間を要したことや、オイラー以前の対数関数に関する知識などについて発表が行われました。
次回は、オイラーによる、対数関数や指数関数と、その応用で、対数の数値計算が劇的に速くなったことなどがとりあげられる予定です。
今日のクラスセミナーでは、担任から、来週の図書館フレッシュマンセミナーの連絡を行いました。その後、全代会による、東日本大震災に関するアンケート調査と、先日の学園祭でのクラスの出店に係る報告がありました。学園祭の出店は、なかなかの人出だったようです。お疲れさまでした。
来週のこの時間は、図書館フレッシュマンセミナーとなります。集合場所がいつもと異なりますのでご注意下さい。
今日は、偶数の完全数が、2k-1(2k-1), 2k-1 は素数, の形で表されるという定理と、オイラーによるその証明を行いました。
証明に至る準備では、自然数 n に対し、n のすべての約数の和を表す関数 σ(n) の性質を確認しました。この関数はオイラーが導入したものですが、定理の証明において、この関数が巧みに用いられていることがわかります。
関数 σ(n) の性質、定理の証明とも、議論は初めて読む人には少々面倒な部分もあるかもしれませんが、内容は初等的で、よく考えながら読めば理解できるようなものです。数学の本に慣れていない人にはまだ少々きつい部分があるかもしれませんが、このようなテキストで数学の本の読み方を学んでいってほしいと思います。今日発表した人達は、よく準備してきていました。
次回は、現在も未解決問題として残っている、奇数の完全数の存在性などを取り上げます。
今日の授業では、1変数多項式の四則演算の実装の続きを説明しました。
まず、減算の実装に先立って、多項式の「定数倍」の実装について説明し、その後、減算の実装について説明しました。「定数倍」の実装については、実際に履修者に実装してもらうレポート課題にしました。
引き続き、乗算の実装に先立って、多項式に単項を掛ける演算を実装し、これに基づいて乗算の実装を行う説明をしました。
授業の今後の予定ですが、次週10日は休日につき休講で、その後、10月17日と24日は、田島先生が授業を担当されます。よって、私の次回の授業は、月末の10月31日になります。今日出題のレポート課題の締切は、次回の私の授業の10月31日になりますので、各自取り組んでもらいたいと思います。
今日のクラスセミナーでは、クラス担任からの連絡として、図書館フレッシュマンセミナーとクラス連絡会の日程について連絡しました。
次に、新入生歓迎委員会 (OPT) の代表が来られ、OPT の活動紹介と委員への勧誘がありました。OPT の皆さんには大変お世話になりましたが、1年生の人達も、来春、後輩の指導にあたる人が十分出てくることを期待します。
その後、クラス連絡会で取り上げるべき話題について、意見聴取がありました。主に学内外の福利厚生に関する要望等ですが、クラス連絡会は、学生が教職員と直接対話できる貴重な機会ですので、ぜひ学生のためになる意見を出してもらいたいと思います。
来週は学園祭準備のため休講で、次回のクラスセミナーは再来週になります。
今日から、いよいよテキストを読み始めました。テキストの第1章は「オイラーと数論」で、オイラーが「完全数」に関する結果を導いた話です。
「完全数」は、真の約数の和がその数自身に等しい数です。完全数に関する最初の数学的に意義のある結果を導いたのは、驚くなかれユークリッドで、彼の「原論」に載っているということです。ユークリッドは「2k-1 が素数で、N=2k-1(2k-1) のとき、Nは完全数である」ことを証明しました。
この定理は、ある数が完全数であるための十分条件を与えたものとして画期的でした。また、この定理により、完全数を探す問題が「2k-1」の型の素数を探す問題に帰着されることもわかります。2k-1の型の素数は「メルセンヌ素数」と呼ばれますが、自然数 k に対し、2k-1 が必ずしも素数になるとは限りません。メルセンヌ素数の探索は現在も続けられており、特に現在では、インターネットを介して共同でメルセンヌ素数を探すプロジェクト (Great Internet Mersenne Prime Search; GIMPS) というものも存在します。
では、完全数はどのような形で表されるか?という問題に答えたのが、これから読んでいく、オイラーの業績です。授業は来週に続きます。
さて、今回は最初の授業で、最初に発表した人達は、準備の要領など、初めての経験で大変だったと思いますが、よく頑張って説明していたと思います。次回以降発表する人達も、今回の授業が生かされるような発表になるよう、楽しみにしています。
前の授業日が木曜日で月曜の授業、それから金、土、日と3連休して月曜日になりましたので、月曜の授業が2日続くことになります。
今日から1変数多項式の四則演算の実装ということで、今日は加法について説明しました。
昨年度は、この段階で初めて多項式演算の算法について説明したので、説明のステップが多くなって大変でしたが、今年度は、すでに1学期のうちに、多項式演算も含めたアルゴリズムの概要を説明しました。今回からの説明では、Scheme でよく用いられる末尾再帰を用いて、より Scheme の実装に近い形で、多項式の四則演算の説明を行うことにしました。
今日のところは、何とか加法の説明を終えました。次回以降、減法、乗法、除法について順次説明したいと思います。
今日は木曜日ですが、月曜の振替授業日です。今日は、計算機による(より具体的には、Scheme のようなリストを扱う言語処理系でよく行われる)多項式の表現について説明しました。
次回は、これをふまえて、1変数多項式の四則演算の実装について説明します。
数学類1年次の「フレッシュマンセミナー」は、2学期には「クラスセミナー」という、別の授業として開講されますが、授業目的もメンバーも内容も1学期と同じですから、回数は1学期から続けて数えます。
夏休み明け最初のクラスセミナーということで、休んでいる人は数人いましたが、他の授業では見かけているとのことで、ひとまず全員無事そうで安心しました。
クラス担任からの連絡としては、最近、学生の急性アルコール中毒の事件が起きたとのことで、大学から注意喚起の依頼がありました。あと、「図書館フレッシュマンセミナー」を、学園祭の後、10月下旬に、クラスセミナーの時間を使って行います。
これから10月上旬までは、学園祭に出すイベントの準備ということで、頑張ってほしいと思います。
今年も、昨年に引き続き、数学類の「数学特別演習」を受け持つことになりました。
昨年は2クラスに分けての開講でしたが、最初のクラス分けの際に人数がアンバランスになりそうだったので、今年は1クラス増やしての開講になりました。今日は、ガイダンスとクラス分けを行いました。
私のクラスで選んだのは次の本です。
W. ダンハム (著), 黒川 信重, 若山 正人, 百々谷 哲也 (翻訳)オイラーは、言うまでもなく、数学史上最も偉大な数学者の一人ですが、本書では、オイラーの数多くの業績からいくつかを選び、各テーマ毎に、「プロローグ」として、オイラー登場以前のその分野の背景、「オイラー登場」による彼の業績、「エピローグ」として、オイラー以降のその分野の発展について述べています。
「オイラー入門」
シュプリンガージャパン
クラス分けの結果、20人強の人達が集まりました。履修者全体の約半分ですので、3クラスの中では人数が多いですが、これから有意義な授業にできればと思います。
今日から、2学期の授業が始まりました。
今日の授業では、前回に引き続き、 Scheme での「逐次」「選択」「反復」のアルゴリズムの記述法について説明しました。「逐次」は begin 形式、「選択」は if 文と cond 文、反復は再帰的定義です。
特に、再帰的定義では「末尾再帰」を取り上げ、末尾再帰が一般のループの形に直せることや、スタックの消費が少なく、効率的である点を説明しました。
Scheme の一般的な解説はこれで終わり、次回は、計算機上(特に Scheme 上)での多項式の表現について説明します。